logo

3度の倒産危機を救った在庫管理スキル--クラウドサービス「FULL KAITEN」として提供

加納恵 (編集部)2019年02月05日 10時00分
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 勘と経験に頼りがちだった、小売店の在庫管理に新しい解決策が登場した。2月5日、FULL KAITEN(フルカイテン)は、在庫問題を解決するクラウドサービス「FULL KAITEN」のバージョン2.0をリリース。売上増加と在庫適正化を両立し、効率的な売上アップを目指す。

 フルカイテンは、2012年に設立したスタートアップ。当初はベビー服のECサイトを手がけていたが、運営していく中で3度の倒産危機を体験し、その危機を乗り越えるために編み出した手法を形にしたのが、在庫問題を解決するクラウドサービス、FULL KAITENだ。

フルカイテン 代表取締役の瀬川直寛氏
フルカイテン 代表取締役の瀬川直寛氏

 「3度体験した倒産危機は、すべてが在庫問題に起因していた。不良在庫を抱えたり、発注点を固定することがリスクにつながり、客単価の低下も招いた。在庫管理がきちんとできれば、売上増に結び付けられるはずだと思った」と代表取締役の瀬川直寛氏は、自らの経験を話す。

 実体験による倒産の危機を回避できたのは、その時々に起こった在庫問題に向き合い、解決してきたからこそ。瀬川氏は「なぜ在庫は増えていくのか」「なぜ仕入れ数量を間違えるのか」「なぜ改善を繰り返しても売上は増えないのか」の3つの疑問点を徹底的に分析。在庫問題のメカニズムを解明していったという。

 FULL KAITENでは、倉庫ごとに危険な在庫がわかるほか、在庫削減すべきタイミングを把握し、適切な在庫削減に結びつけることが可能。仕入先の優先順位がひと目でわかるほか、SKU(Stock Keeping Unit、受発注・在庫管理の際の最小管理単位)ごとに最適な仕入れ数量をはじき出し、仕入先への発注データも作成が可能。店舗ごとに狙うべき客単価帯を示せるほか、客単価ごとの主力商品もわかる。

 今まで、担当者が勘と経験で実施してきた仕入れを、データを元に導き出し、最適な商品と数量を瞬時に算出できることが特長だ。

 FULL KAITENでは、6年以上に及ぶ小売業の経験から、このシステムを構築。バージョン2.0では、バージョン1.0を導入している小売企業からの改善案を盛り込み、現場で必要とされることを大前提に開発を進めたという。

 AIアルゴリズムを改善したほか、予測精度を向上することで、在庫問題の解決力を大幅に強化していることが特長。「AIを活用しているが、AIだけではだめ。その理由は各社が持つデータすべてが整備されているわけではないから。いかにそろっていないデータから実用に耐えうる解決策を導き出せるかが大事」(瀬川氏)とする。

 FULL KAITENでは、2018年9月に、設立以来手がけてきたベビー服のECサイト事業「べびちゅ」を、エイジアが100%出資会社として設立するままちゅに譲渡。在庫改善クラウドサービス1本に事業を絞ることを表明している。

 「私自身、以前はBtoB事業を手がけていたこともあり、BtoC事業を始めたくて起業したという側面もあったが、妻がここまで進化したFULL KAITENを見て、販売すべきだと」(瀬川氏)と事業転換の経緯を話す。

 FULL KAITENは、EC、リアル店舗の両方で活用でき、現在アパレルを中心に導入が進んでいるとのこと。スポーツブランドのミズノのオンラインショップ「ミズノショップ」も在庫における最適管理ツールとして、導入済みだという。

 導入には、初期費用50万円と月額使用料27万円~が必要となり。月額料金は従量課金制になっているとのこと。バージョン2.0の導入にあたり、年間100契約の売上増を目標に据えている。

全在庫を適正、過剰、不良に自動分類できる
全在庫を適正、過剰、不良に自動分類できる
客単価帯別の売上
客単価帯別の売上

CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)

-PR-企画特集

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]