LIFULLが海外の住まい探しも変えようとしている。1月24日、世界最大級のアグリゲーションサイトを運営する、スペインMitula Group Limitedの完全子会社化手続きを完了。2014年に子会社化したTrovit Searchとあわせ、新会社「LIFULL CONNECT(ライフル コネクト)」を立ち上げる。不動産アグリゲーションサイトのNo.1企業として、住宅を中心としたグローバルプラットフォームの構築を目指す。
アグリゲーションサイトとは、ウェブサイトをクローリングして情報を集め、一箇所で自分の国の言語で探せるサービス。一元的に検索して、欲しい情報にたどり着きやすいことがメリットだ。
Trovitは、不動産・住宅、中古車、求人情報など、Mitulaは不動産・住宅、求人、自動車、ファッション分野などのアグリゲーションサイトを運営。2012年にMitulaグループ傘下に入ったnestoriaもあわせ、「アグリゲーションサイトの1~3位をLIFULLグループの傘下に収めた。この業界は4番手以降がほぼ存在していない。住宅、不動産分野のアグリーケーションサイトで圧倒的No.1になった」と、LIFULL 代表取締役社長の井上高志氏は現状を説明した。
LIFULL CONNECTは、不動産・住宅、求人、自動車及びファッション分野のアグリゲーションサイトやポータルサイトの運営等を手がけ新会社。MitulaのCEOを務めるGonzalo del Pozo (ゴンザロ・デル・ポゾ)氏がCEOに就任し、COOには、TroviのCEOであるMauricio Silber(モウリシオ・シルバ)氏が就く。
井上氏は「会社は統合するが、それぞれのサービスは残して相乗効果を出す計画。展開国を増やし、トラフィックを増加させていきたい」と今後の戦略を話す。今回のMitulaグループ子会社化により、サイト利用者数は1億7000万人、展開国は63カ国、掲載情報量は5億件以上へと増加。「世界で比べる対象がないほど圧倒的な規模感になる」(井上氏)と胸を張る。
目指すのは、海外における住まい探しのサポートだ。「将来的には、全世界の住宅を日本語で簡単に探せるようなサービスに育てたい。これに現在研究中の3次元立体間取り図などを組み合わせれば、現地に行かずとも家の中を見て回れる。不動産は現物を見ずに購入したり、借りたりすることはしづらいもの。だが、海外物件を見に行くのは大変。これがもっと便利で簡単になればいいと思っている」と今後を見据える。
会場内には、平愛梨さんが登場。LIFULL グローバル本部長も務めるサッカー選手の長友佑都さんがアジアカップ出場中のため、代わりに来てくれたとのこと。長友さんの移籍に伴い、イタリア、トルコと海外での住まい探しをした経験から「言葉が通じず、人にまかせてしまったり、思っていたのと違う物件だったりしたことがある。日本語で検索できたらものすごくうれしい」と感想を話した。
井上氏は「LIFULLは、世界一のライフデータベース企業になることを目指している。その一環として、住まいのグローバルプラットフォームの完成をチャレンジしていきたい」と新たなチャレンジについて表明した。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」