仮想現実(VR)ゲームなど向けのユーザーインターフェイス(UI)として、手指の動きを外部システムへ伝える手袋型コントローラーが検討されている。たとえば、Appleは圧力センサー内蔵VRグローブの技術で特許を取得した。
ただし、Appleは別の特許出願書類で、この種のVRグローブは手入れを怠ると、操作性が落ちたり、装着感が落ちたりすると指摘。そして、この問題に対処するため指サックのような形状の入力用デバイスを考案。このデバイスの実現に必要な技術を米国特許商標庁(USPTO)へ出願したところ、米国時間1月3日に「FINGER-MOUNTED DEVICE WITH SENSORS AND HAPTICS」(公開特許番号「US 2019/0004604 A1」)として公開された。出願日は2018年6月21日。
この特許は、装着した際に指の腹が露出する形状の、指サックに似たデバイスに関するもの。VRグローブと違って手の一部しか覆わないため、着け外しが楽で、メンテナンスの手間も少なくなるだろう。
デバイスには、加えられた力や加速度などを計測する各種センサーが搭載され、指の動きや何かに対して指を押す力などのデータが取得できる。そうしたデータをコントローラーが処理し、無線通信で外部へ送信することで、ほかのシステムを制御するUIデバイスとして使える。
さらに、このデバイスは振動などの触覚フィードバックを指へ加えるユニットも備えており、操作の結果を装着者に伝えることができる。
なお、特許とは、技術的アイデアの権利保護を目的とした公的文書である。登録されて成立しても、実際の製品やサービスで利用されるとは限らない。さらに、アイデアの存在を公知の事実にする目的で出願され、登録に至らず公開止まりになるものも少なくない。
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