Googleの親会社Alphabet傘下のライフサイエンス部門であるVerilyは米国時間1月18日、「Verily Study Watch」の心電図(EKG)機能に関して、米食品医薬品局(FDA)の承認を得たことを明らかにした。
Verilyは2017年4月、臨床研究の参加者から健康情報を収集するために、Verily Study Watchを発表した。同社によると、Study Watchは臨床研究調査で何千人もの参加者によって使用されているという。Study Watchのようなデバイスを使用する、負担の少ないバイオセンシング(生体計測)は、特定の時間に体内で起きていることや、人間の体が健康を維持したり、病気によって変わったりする仕組みを研究者が理解する上で役立つ可能性があるとVerilyは述べている。
VerilyがStudy Watchで重視している分野の1つが、心臓血管の健康だ。Study Watchには、心臓の電気的活動を測定する心電図(ECG)機能が含まれている。この機能は、さまざまな心臓の異常を診断するのに役立つ。
FDAの承認を得たStudy Watchは、処方箋がなければ使用不可能で、医療関係者、心臓の病気を患っている、または患っている可能性のある成人患者、「健康意識の高い個人」による使用を想定している。Verilyによると、「シングルリードECGをオンデマンドで使用できる機能は、集団ベースの研究と個人の臨床治療の両方をサポートできる可能性がある」という。
同社の現在の研究には、ECGから電子カルテ、医療画像まで、さまざまな健康データを収集し整理する作業が含まれる。
Verilyはブログ記事の中で、「この研究により、モバイルヘルスデータを臨床ケア環境に統合することの有用性、そして、これらのデータによって医師と患者の関係をサポートする方法についての知見が最終的に得られるかもしれない」と述べている。「われわれは、FDAの承認を受けたStudy Watchのようなデバイスを使って、現実世界の個別化医療の決定に関する情報を提供し、プロアクティブなヘルスケアへの移行を促進できる未来に向けて取り組んでいる」(Verily)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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