「荒野行動」という名前を聞いたことがある人も多いのではないだろうか。これは中国のNetEaseGamesが開発・運営しているオンラインバトルロワイヤルゲームだ。ヘリコプターからパラシュートで降り立ち、武器や防具を自ら調達し、100人の中で最後の1人まで生き残ることが目的となる。
アプリ(iOS/Android)のほか、Windows PCでもプレイできる。基本利用料は無料でアイテム課金制。開発会社によると、全世界に累計2.5億人のプレイヤーがいるという。
TesTee Labの「【2018年秋】ゲームアプリに関する調査」(2018年10月)によると、もっともハマっているゲームアプリランキングで、荒野行動は全体の6.1%を占め3位にランクイン。10代男性では12.7%を占めて1位、10代女性でも6.4%を占め3位と、10代男女に特に人気が高いことがわかる。
高校生などと会話すると、プレイしているゲームに荒野行動を挙げる生徒が増えてきた。普段ゲームで遊ばない層にも人気が高いようだが、なぜ特に10代に人気が高いのか。利用上の問題点までを見ていきたい。
InstagramやTwitterなどで、「#荒野行動」などのハッシュタグで検索すると、多数の投稿が見つかる。Instagramで「#荒野行動」は10.1万件投稿されている。ゲームのキャプチャやプレイ動画などが多数投稿されており、「#荒野行動フレンド募集」「#荒野行動してる人とつながりたい」などのハッシュタグで、ゲーム友だちを募集している例も多い。「#荒野女子」などで検索すれば、女性プレイヤーも見つかる。
荒野行動で遊んでいる10〜20代ユーザーを対象としたTesTee Labの「荒野行動に関する調査」(2018年11月)によると、直近の1カ月以内に同ゲームをプレイした割合は10代の23.9%に上った。同アプリのユーザーは、プレイ頻度、課金経験率、プレイ時間も高い数値となっている。
プレイ環境は、1位こそ「1人でプレイする」(72.7%)だが、2位は「友人と集まってプレイする」(64.2%)、3位は「離れた友人と通話しながらプレイする」(54.5%)となっており、チームプレイもできるため、友人とプレイされることが多くなっている。
同アプリダウンロードのきっかけも、1位は「家族・友人の紹介」(59.3%)となっており、友人に誘われて一緒にプレイされるタイプのゲームであることがよく分かる。きっかけとして「YouTubeゲーム実況」(39.0%)、「YouTube広告」(24.8%)、「YouTube以外の動画サービス」(16.1%)が多い点も特徴的であり、若い層が普段から接しているYouTubeなどの動画サービスが興味関心を持つきっかけとなっているのだ。
男子高校生プレイヤーに聞いたところ、「ボイスチャットができるので、友だちと同時間にプレイできるのが楽しい」という。LINE通話で話しながらプレイすることもあるそうだ。協力してチームプレイをすれば楽しいし、やり取りで盛り上がるという。
スマホアプリなので、自宅など場所に縛られることなく、放課後の教室などで集まってのプレイできるところも人気の理由のようだ。ゲーム機やゲームソフトなどを買う必要もないため、ライトユーザーが無料でお試しプレイができる点も敷居を下げている。
武器や防具などが現地調達となっているため、「課金しなくても勝てる」のも支持されている理由だ。「課金できるほどお金がないし、課金しなくても勝てるのは嬉しい。ストレス発散にもなるし」。
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