強い近視の人でも日常生活をほとんど支障なく送れるのは、眼鏡やコンタクトレンズが存在するおかげだ。PCやスマートフォン、インターネットのようなICTも、障がいを持つ人々の社会参加に役立っている。ただし、腕や手、指を思うように動かせない人にとって、PC用のキーボードとマウスは操作が難しい。
そこで、手などを動かすことが困難な人でも使いやすいキーボード「Key-X」を紹介しよう。現在クラウドファンディングサービス「Indiegogo」で支援募集中。
Key-Xは、大きなボタンが11個だけ設けられたキーボード。PCのほか、Android対応のスマートフォンおよびタブレットの入力デバイスとして使える。手や指の細かなコントロールが苦手な脳性麻痺、パーキンソン病、多発性硬化症、アルツハイマー、ダウン症、自閉症といった人の利用を想定している。
11個のボタンだけで、アルファベットと数字、その他記号の入力が可能はほか、カーソル移動やマウス操作も実行できる。テキスト入力、ウェブ閲覧、ゲームなどさまざまな用途が考えられる。
ボタンの間隔が広いため、押し間違いをしにくい。ボタンは感度が高く、軽い力で反応する。逆に、強く押しても壊れず、足でも操作できるという。まばたきを認識するデバイス「a-Blin-X」、押しやすい外付けボタン「X-Trig」、握る操作をボタン押下に変換する「X-Queeze」などのアクセサリも用意している。
使用にあたって特別なソフトウェアをインストールする必要はない。PCなどにUSB接続すればすぐ使えるという。
Indiegogoでの目標金額は1万5000ドル(約170万円)。記事執筆時点(日本時間12月17日14時)で4765ドル(約54万円)の資金を集めている。キャンペーン期間はあと55日ある。
Key-Xの紹介ビデオ(出典:YouTube)
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