ソフトバンクとヤフーのジョイントベンチャーであるPayPayは12月4日、スマートフォン決済サービス「PayPay」において、一部決済が通りづらい状態が続いていると発表した。障害は、12時45分から13時56分ごろまで発生し、現在は復旧している。
同社では、支払額の20%がPayPay電子マネーとして還元される「100億円あげちゃうキャンペーン」を同日より展開しており、利用増加の影響でサービスがつながりにくい状態が発生していたという。同社広報部に確認したところ、決済が完了するまでに時間がかかっている状態であり、システムがダウンしている状態ではないとの説明だった。
TwitterなどのSNSでは決済遅延に関する報告がいくつも上がっており、決済時に画面上で処理に失敗したとする表示の後、実際には決済が完了していたというケースもあったようだ。これも、システムダウンではなく処理が遅延したためと考えられる。
ビックカメラでPayPayを使用したユーザーにヒアリングしたところ、ビックカメラの支払いQRコードを読み取り、金額入力画面で支払ボタンを押すと、「処理に失敗しました」「タイムアウトしました」というエラー画面が表示され、6回ほどリトライしたという。無事に決済は完了したものの、アプリの利用履歴を確認すると、処理失敗のなかに決済が完了したというステータスがあり、決済番号も異なっていたことから多重決済に気付いたとしている。
このユーザーは、ビックカメラのスタッフに状況を説明し、アプリ上で多重決済を確認したのち、ビックカメラ側のサーバーで返金対応を取る流れとなった。2~3時間ほどでPayPay上での返金処理が完了し、20%のキャッシュバックも適用されていたという。また、同様の方法を使って不正に全額キャッシュバックを受け取らないよう、ビックカメラのスタッフは履歴から最初に決済完了したものを残して他を返金処理にしたとしている。
キャンペーンのため、今後もPayPayの利用が急激に増加すると想定されるが、もしシステムトラブルなどで多重決済が通ってしまった場合は、一度店舗に返金処理の対応をお願いし、それでも解決できない場合はPayPay側にも問い合わせた方が良さそうだ。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」