文字を読む能力を身につけるのは、どのような子供にとっても長い時間のかかる複雑なプロセスだ。しかし、世界中の耳の不自由な子供たちは、一層の努力をしなければならない。こうした子らは、ほとんどの学童が頼りにする音声ベースの教材を利用できず、教師や親が繰り返し話す言葉を聞き取ることもできない状況で、本に書かれた文字を解釈する方法を学ぶ必要がある。
中国のスマートフォンメーカー、華為(ファーウェイ)は無料アプリ「StorySign」によって、この問題を解決できると考えている。StorySignは人工知能(AI)を活用し、子供が本を読んでいるときに文字とともに手話を表示する。
アプリを開いてページの上にかざすと、Aardman Animations(「ウォレスとグルミット」を制作したアニメ工房)によって作り出されたStarというキャラクターが文字を認識して、該当箇所を強調表示しながら手話で子供に伝える。このアプリの狙いは、耳の不自由な子供の学習体験を強化し、子供と保護者が一緒に本を読めるようにすることだ。現状では、こうした子らが利用できる読書教材は不足している。
ファーウェイは現地時間12月3日、欧州の10カ国でこのアプリをリリースした。ローンチ時点では、対応する各国の手話につき1作品しかサポートしておらず、「Android」スマートフォンでしか動作しない。同社はPenguin Random Houseとの提携により、対応作品を拡大していく予定だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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