Facebookの元マネージャーが11月に入ってFacebookの全従業員に送ったメモを米国時間11月27日に公開した。そのメモでは、同ソーシャルネットワークの「黒人問題」が詳しく説明されている。
11月8日に全従業員にメモを送った直後、Mark Luckie氏はFacebookを退職した。Luckie氏のメモによると、黒人の方が日常的にFacebookを使って家族や友人とコミュニケーションをとることが多い傾向があるのに、同プラットフォーム上に「安全な空間」を作り出す彼らの取り組みはヘイトスピーチとして報告され、その結果、コンテンツが予告なく削除されたり、一部利用者のアカウントが無期限に停止されたりしているという。
さらに、(Facebookは数字やランキングなどのデータに基づいて物事を結締するため)少数派グループはシステム的にコミュニケーションから除外されがちで、このことはリソース配分やFacebookが後援する業界イベント、外部プログラムのゲストリストなどにも反映されているという。Facebookの黒人従業員は、非黒人従業員が自分の考えを提示する方法と「異なるやり方で自分の考えを提示しただけ」で、非黒人のチームメンバーから「敵対的」または「攻撃的」と評される、とLuckie氏は述べた。
人事部門に相談しても「行き詰まることが多い」とLuckie氏は言う。問題を抱えた黒人従業員が人事部門に相談に行っても、人事部門は「こうした失望のパターンは、想像から作られた話」だと従業員に思い込ませ、従業員の側ではなくマネージャーを守る傾向があると同氏は記している。
LinkedInのプロフィールによると、Luckie氏は以前はTwitterとRedditのメディア担当幹部として働いていた。Facebookの広報担当者Anthony Harrison氏は、Luckie氏が2017年10月~2018年11月の間Facebookに勤務していたことを電子メールで認めている。
Harrison氏は「われわれはこの数年間、世界中の人に使われる当社の製品やサービスの提供に関わる者の視野を広げようと尽力してきた」とし、「問題が報告されたり、小さな言動の積み重ねが見られたりした場合には、全従業員を完全にサポートしたいと考えている。真の包括的な企業になるために、できる限り努力していく」と述べている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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