初めてCRISPRを使ってヒト胚を遺伝的に改変したと説明した中国の科学者が、所属大学と地元の医療倫理委員会による調査を受けることになった。
現地時間11月25日、Jiankui He氏は双子の女児の遺伝子を編集することに成功したと主張し、この画期的な成果について、記録した声明をYouTubeで公開した。He氏によると、双子の女児(LuluちゃんとNanaちゃん)は、同氏が胚の遺伝子を改変してHIV感染に対する耐性を強めた後、健康に生まれたという。この研究については、MIT Technology Reviewが最初に詳しく伝えていた。
報道を受けて、南方科技大学(He氏は現在、無給休暇中)は26日に声明を出した。それによると、同大学は「大きな衝撃」を受けており、事実関係を明らかにするためにHe氏と連絡をとろうとしているところだという。同大学はHe氏の研究を非難し、「学問的倫理や行動規範に著しく反している」と述べた。同大学は「このプロジェクトとその性質を認識していなかった」という。現在、この問題を調査するため、「国際的な専門家らに対し、独立委員会を設立するよう」求めている。
MIT Technology Reviewの続報によると、深セン市のMedical Ethics Expert Board(医療倫理専門家委員会)もHe氏の研究を調査する予定だという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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