Moody氏によると、世界の約14億人が65歳以上であるか、何かしらの障害を抱えているという。米国には既に2万3000の高齢者コミュニティーがあり、その数は年に5~10%の割合で増えているとMoody氏は語った。
K4Connectの使命は、高齢者と障害を持つ人々に「ホームオートメーションや健康支援機器など、現在最高レベルのテクノロジを、アプリやサービスの形で」提供していくことだとMoody氏は語った。
Moody氏によると、同社はそうしたアプリやサービスのすべてを1つのユーザーインタフェースに統合したマルチモーダルなソフトウェアプラットフォームを提供している。このユーザーインタフェースは、音声とタッチで操作するようになっており、将来的にはジェスチャーなどでも操作できるようにしていくという。「そうすることによって、高齢者や身体障害者が使いやすくなる」とMoody氏。
K4Connectの最初のサービスである「K4Community」は、高齢者コミュニティーにそのプラットフォームを提供する。コミュニティーの管理者は、健康管理や通信、自動化など、必要な製品をなんでもこのプラットフォームに統合できる。居住者たちはこのプラットフォームを使ってコミュニティー活動への参加申し込みや食品の発注、配車依頼などを行う。K4Communityは、高齢者コミュニティーの居住者用テクノロジを利用できるようにすることに加え、介護担当者とコミュニティーのスタッフに関連データを提供する。
「当社は高齢者や身体障害者を支援し、力を与えることにフォーカスしている。彼らの生活を、よりシンプルに、健康的に、幸福にするのが目標だ。ホームオートメーションが生活をシンプルにし、ウェルネス機器とサービスが健康的にするのを助け、コミュニティー内をつなげる通信サービスが幸せを支援する」とMoody氏は米ZDNetに語った。
2019年には、K4Connectは「K4Home」という新サービスを立ち上げる。これは、高齢者の住宅向けにプラットフォームを提供するサービスだ。
高齢者が音声ベースのユーザーインタフェースのようなテクノロジを利用する場合、「高齢者特有の課題」が生じるが、優れた製品はそうした課題を考慮に入れて設計されているものだとMoody氏は語った。
「うちのエンジニアに冗談めかしてよく言うのだが、『もし製品の話の中で“練習する”という言葉を使ったら、その製品はだめだ』。製品は直感的で簡単に使えなければならない。『テクノロジ』は設計のまずさの婉曲表現であることが多い。ある製品を指してユーザーが『テクノロジ』と言うとしたら、その製品を使うためにユーザーが何かしら不自然な動作を強いられているということだ。ダウンロードしたり、再起動したり、話し方を変えたりしなければならない。それはおかしい。テクノロジがまともに使えれば、ユーザーはそれをテクノロジと呼ばなくなる。ラジオとか、テレビとか、食洗機とか、冷蔵庫と呼ぶ。これらの製品も、最初は『テクノロジ』と呼ばれていた」
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