アドビは11月20日、クリエイティブカンファレンス「Adobe MAX Japan 2018」にて、「Typekit」から「Adobe Fonts」にリブランディングしたフォントライブラリサービスの紹介と、国内向けのアップデートを発表した。
同社は、米ロサンゼルスで開催されたクリエイティブカンファレンス「Adobe MAX 2018」にて、フォントライブラリのAdobe Fontsへのアップデートを発表。Typekitでは、Creative Cloudの各プランごとに使えるフォント数や同期できるフォント数に制限があったが、Adobe Fontsでは、Creative Cloudの有料プラン向け(1万5000フォント)と無料プラン向け(6000フォント)の2種類に整理され、同期フォント数も無制限となった。さらに、デスクトップフォントだけでなく、ウェブフォントの制限も撤廃されており、PV数にかかわらず使用可能だ。
日本語フォントもアップデートされ、現在はパートナー企業8社(アドビ含む)の185フォント(無償版は28フォント)が利用可能だ。また、新サービス「フォントパック」では、各フォントごとに必要だったアクティベートの手間を削減すべく、「ビジネス用途」などテーマごとの書体をワンパッケージ化した。膨大なフォント数からでも目的にあったフォントを選択できる。
また、2017年に発表された「貂明朝」では、新たなファミリーとして「貂明朝テキスト」を追加。もともと見出しなどのディスプレイ用途がメインだったが、リリース後の反響が大きく、テキスト用途でのニーズがあると判断。東京築地活版の見本帳を参考に、かなを中心にスタイリッシュなグリフを採用。貂明朝のキャラクターを生かしつつ、読みやすい落ち着いたフォントに仕上げた。さらに、貂明朝を彩るキャラクターも種類やカラーが追加された。
そのほか、グーグルとアドビが共同開発し、1フォントで複数の言語に対応した「源ノ角ゴシック」はバージョン2.0にアップデート。新しく1700文字を追加し、日本最多の画数の漢字となる「たいと」や「びゃん」を収録。また、1400文字のデザインを修正し、中国、台湾以外にも香港向けの漢字表記に対応した。
なお、源ノ角ゴシックや貂明朝のアップデートは、一度アクティベートを解除して再度アクティベートする必要があるほか、びゃんとたいとはUnicodeで割り振られておらず、シーケンスでのみ入力できる。
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