カメラ付きスマートウォッチは、テレビ電話用の端末として使えて便利だ。しかし、腕を持ち上げて顔の前にかざして使う状態だと、映像を安定させることが難しい。映像の揺れは手ぶれ補正機能である程度なくせるものの、画面内で顔の位置や角度が大きく変わる映像は見にくい。
そこでAppleは、映像の安定化のために2つのカメラを組み合わせる技術を考案。この技術を米国特許商標庁(USPTO)へ出願したところ、米国時間11月13日に「IMAGE-CAPTURING WATCH」(特許番号「US 10,129,503 B1」)として登録された。出願日は2016年9月20日。
この特許は、バンドの部分にカメラを2台搭載するスマートウォッチのようなリストバンド型デバイスにおいて、動画を撮影して処理する技術を説明したもの。2台のカメラは同時に撮影可能で、いずれも広い範囲をカバーする広角レンズを備えており、両カメラから得られる映像には重なっている領域が存在する。
デバイス内のプロセッサは2つのカメラで撮影した映像を処理し、1つの映像を出力できる。処理の際にはデバイス装着者の顔を認識し、映像内で顔の角度が小さい場合には両映像から調整した別角度の映像を出力する。さらに、装着者の顔を映像の中央に表示し続ける処理も実行できる。
なお、特許とは、技術的アイデアの権利保護を目的とした公的文書である。登録されて成立しても、実際の製品やサービスで利用されるとは限らない。さらに、アイデアの存在を公知の事実にする目的で出願され、登録に至らず公開止まりになるものも少なくない。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス