コンピュータが先進的な拡張現実(AR)を通じてもたらす情報を実世界と重ね合わせて見るのに、大きくてかさばるヘッドセットや扱いにくいスマートメガネを着用するのではなく、コンタクトレンズを目に入れるだけで済むとしたらどうだろう。
シリコンバレーのスタートアップMojo Visionが目指しているのはそのような未来だと、同社の取り組みに詳しい情報筋は述べている。先ごろ資金調達額が5000万ドル(約56億円)を超えたと発表したMojo Visionは、自社の技術を「Invisible Computing」(見えないコンピューティング)と呼び、ユーザーが「必要なときに情報を」提供し、「いつどこにいても、いつもと同じ姿のまま、ひと目視線を向けるだけで」他の人とつながれる世界を実現するものだと説明している。
「目と手を自由に使える世界を目指す」と、同社のウェブサイトには書かれている。
Mojo Visionは製品情報を公開していないが、「テクノロジとプラットフォームの開発を続けるなかで、さらに詳しい情報を明らかにしていきたい」とコメントした。
Mojo Visionの技術は、すでに市販されているデバイスとは異なるものだ。「Microsoft HoloLens」や「Magic Leap One」といった既存の製品では、かさばるヘッドセットを頭に装着し、大きなレンズで両目を覆わなければならない。
これらのヘッドセットはいずれ小型化するとの見方があるが、そうなるまでには時間がかかる。2011年に創設されたMagic Leapは、同社初のヘッドセットMagic Leap Oneの開発者版を8月にリリースしたが、消費者版はまだ開発中で、市場に出るまであと1、2年はかかるとみられる。
また、Facebookの最高経営責任者(CEO)Mark Zuckerberg氏は2年前の開発者会議で、「これから10年の間に(ヘッドセットの)フォームファクタは小型化が進むだろう」と述べ、最終的にはメガネのような形になるとの見解を示していた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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