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伊藤忠ら、AIを使った次世代型蓄電システム--英モイクサ提携で分散型エネルギー社会へ

加納恵 (編集部)2018年10月24日 18時14分
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 AIが気象予報やユーザーの電力需要、発電予測などを分析、学習する、次世代蓄電システムが登場した。伊藤忠商事、英Moixa Energy Holding(モイクサ)、エヌエフ回路設計ブロック、TRENDの4社は10月24日、次世代型蓄電システムと蓄電池専用電力料金プランの販売を開始すると発表。分散型エネルギー社会の実現を目指す。

蓄電システム「Smart Star L」
蓄電システム「Smart Star L」
グリッドシェアプラットフォームを活用した将来のビジネス展開図
グリッドシェアプラットフォームを活用した将来のビジネス展開図

 次世代型蓄電システムと蓄電池専用電力料金プランは、伊藤忠商事が販売する、独自ブランドの蓄電システム「Smart Star L」向けに導入するもの。英国で蓄電システムやバッテリの技術開発を手がけるモイクサが持つ、AIソフトウェア「GridShare Client」を組み合わせることで、AIが気象予報やユーザーの電力需要、発電予測などを分析・学習するほか、エヌエフ回路のIoT遠隔制御システムと連動し、蓄電池の最適な充放電を制御することで、蓄電池を効率的に運用できる。

AIソフトウェア「GridShare Client」のアプリ画面
AIソフトウェア「GridShare Client」のアプリ画面

 自然災害などによって引き起こされる停電の大規模化、長期化を受け、蓄電システムは注目を集めている。しかし、一般的な蓄電システムは停電時、限定したコンセントのみにしか供給できなかったり、使用は100V、自立運転出力は1.5kWまでと制限があったりと、通常通り使うことはできないケースが多い。それに比べSmart Star Lは、200Vまで使用ができるほか、供給先や出力に制限がなく、いつも通り使えることが特長だ。

 伊藤忠商事では、Smart Star Lが持つ停電時に強みを発揮する特長に、GridShare Clientを組み合わせることで、次世代蓄電システムを構築。TRENDEが提供する、専用時間帯別電力料金プラン「あいでんき」を使うことで、割安な蓄電タイムに電気をため、昼間にその電気を使える、時間帯別の電力量料金単価を用意し、効率的に電気を使える環境を整える。

 サービスは11月1日からスタートし、月額使用量は税別1200円。累計販売台数が1万台に達しているSmart Star Lユーザーには、基本的に加入を促す方針で、数カ月の移行期間を設ける予定だ。

 太陽光発電の固定価格買取制度(FIT)は、2019年10月より順次終了していくため、太陽光で発電した電気を自宅で使う流れの拡大が見込まれている。伊藤忠商事では、GridShareプラットフォームを基盤とし、家庭にある蓄電池や電気自動車などのエネルギー源を、1つの発電所のように統合的に制御するバーチャルパワープラント事業などを見据えているとのこと。電力個人間(P2P)取引などへのビジネス展開も検討していく。

左から、モイクサCTOのクリス・ライト氏、エヌエフ回路 代表取締役会長の高橋常夫氏、モイクサ CEOのサイモン・ダニエル氏、駐日英国大使のポール・マデン氏、伊藤忠商事 常務執行役員の石井敬太氏、TRENDE 代表取締役の妹尾賢俊氏、東京電力ホールディングス 常務執行役の見學信一郎氏
左から、モイクサCTOのクリス・ライト氏、エヌエフ回路 代表取締役会長の高橋常夫氏、モイクサ CEOのサイモン・ダニエル氏、駐日英国大使のポール・マデン氏、伊藤忠商事 常務執行役員の石井敬太氏、TRENDE 代表取締役の妹尾賢俊氏、東京電力ホールディングス 常務執行役の見學信一郎氏

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