ソフトバンク コマース&サービス(ソフトバンク C&S)は10月16日、中国のTuya Globalが手がける「Tuya Smart」の取り扱いを開始すると発表した。製品を簡単にIoT化するソリューションとして日本国内に提供する。
Tuya Globalは、アリババ・グループを退職したCEOの王学集氏が2014年に設立。中国・杭州と深セン、米国・カリフォルニア州サンノゼにオフィスを、米国・ポートランドとドイツ・フランクフルト、中国・杭州にデータセンターを構えたグローバル企業になる。ソフトバンク C&SはTuya Globalとパートナー契約を締結。Tuya Smartの日本国内販売を担う。
Tuya Smartは、製品のIoT化に必要な通信モジュールの販売とクラウド環境の構築、スマホアプリの開発をワンストップで提供するIoTデバイス。ソフトバンク C&Sでは、家電やインテリアなどの専業メーカー向けにTuya Smartを提供し、IoT化製品の開発をサポートする考えだ。導入した企業は、IoT製品の開発期間を最短15日まで短縮できるほか、開発コストも削減できることがメリットだという。
ソフトバンク C&S 上席執行役員コンシューマ事業本部長の瀧進太郎氏は「日本国内におけるIoT製品の立ち上がりはあまりにも遅い。普及が進まない理由は、日本の家電は大変便利なため、その便利さが伝わりづらいこと。そのため売れるかどうかわからないIoT家電をメーカーは出しづらく、製品が出てこないことにある」と市場を分析する。
続けて「Tuya Smartは簡単にIoT化ができるデバイス。これらのデバイスは日本におけるサポートがよくないなどと言われるが、ソフトバンク C&Sはこの部分を日本にマッチしたものに変えていく」と役割を話す。
先行事例として、プラススタイルの「+Style」ブランドから、オリジナルのスマート家電「スマートロボット掃除機」(税込価格:1万8800円)「スマートアロマミストポッド」(同:4500円)、「スマート加湿器」(同:4500円)の3製品を発表。同日から予約販売を開始した。
いずれもGoogle Home、Amazon Alexaに対応し、スマートスピーカから操作が可能。スマートロボット掃除機は、水拭き可能な1台2役で、AUTO(自動/ジグザグクリーニング)、SPOT(局所クリーニング)、EDGE(壁際クリーニング)などの掃除モードを搭載。仮想的な壁を作るバーチャルウォールにも対応する。最大120分の長時間稼働ができる。
スマートアロマミストポッドは、LEDライトを搭載し、1677万色に光るイルミネーションも楽しめるアロマポッド。200mlの大容量で、水位センサが水の減少を感知、水がなくなったら自動的に停止する安全設計を採用する。
スマート加湿器は、大容量の3Lタイプで、1時間に最大300mlの加湿を実現。加湿量を3段階に調整でき、上部にはライトも備える。やけどの危険がない超音波式で、持ち運びに便利な持ち手も備える。
プラススタイル 取締役社長の近藤正充氏は「+Styleでは、100を超える商品を販売してきたが、このタイミングで、ものづくりプラットフォームとして新しいフェーズに移り、IoTスマート家電を販売するメーカーになることを宣言する。IoT機器はITリテラシーの高い人が中心で、まだ一般ユーザーには響いていない。さらに多くの人に届けるためには家電を作る必要がある。IoTだから買ってもらうのではなく、買って使ってみたらIoTだったという商品を出したい。2018年度末までにさらに多くの商品を投入する」と今後の方針を示した。
プラススタイルでは、より多くの人が安心してスマート家電を使えるようにするため、家庭に訪問し、IoT機器を設定する「+Style IoT機器訪問設置サービス」も実施。3機種の設定プランで1万6200円だが、発売記念キャンペーンとして、先着200名まで980円で設置サービスをするキャンペーン価格も用意する。申し込みは10月31日まで。
Tuya Global VP of Strategy and InvestmentのMengda Zhao氏は「Tuya Smartは、世界で1万社以上が利用し、出荷製品数はすでに2000万個を超えている。これを使えばスマートデバイスが容易にできる市場を構築できる。ソフトバンクはIoTにおける完璧なパートナーだと確信している」とコメントした。
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