「InDesign CC」では、PDFの読み込み機能を追加。訂正指示が入ったPDFをもとに修正する場合、これまではAcrobatとInDesignを行き来していたが、PDFを読み込むことで、注釈がInDesign上に表示され、そのまま校正作業が可能となった。また、Adobe Senseiを活用し、フレームに入れた写真やテキストを、写真の要素を解析してそれにマッチした構図に自動調整する「内容を自動認識に応じて合わせる」を追加した。
さらに、レイアウト変更時の自動調整も可能となっており、例えば、クライアントに縦判型から横判型への変更を指示された場合などでも、一発で横レイアウトに自動調整してくれる。そのほか、Adobe Fontsのビジュアル表示も可能となった。
UI/UXデザインツール「Adobe XD」では、ボタンをタップして画面が遷移する際に、アニメーション効果を適用できるようになった。Flashのように始点と終点を設定し、イージング(モーションの初めと終わり付近でなめらかに増減速する)などを設定可能。「ドラッグ」を選択すれば、指の動きにあわせて画面が動く。さらに、トグルボタンなどメニューアイコンのアニメーションも可能となり、次の操作をガイドするマイクロインタラクションを導入できる。
さらに、Adobe XD APIを用いることで、プラグインやアプリ連携機能を開発することができ、Adobe XDにおけるワークフローの自動化などが可能となった。API連携を活用することで、Google翻訳を使った各言語のページを自動生成するプラグインでは、それぞれの言語でUIがどのように表示されるかをひと目で確認できる。レスポンシブ時のレイアウトの自動調整機能も追加されている。
そのほか、アマゾンの「Alexa」をサポートし、音声操作に対応したほか、アクション時に指定したワードを音声で読み上げる機能も追加された。これにより、Alexaで作成したアプリの呼び出しから操作までをカバーする。デモンストレーションでは、アプリを呼び出して最新のポッドキャストを確認するところまでを音声で操作した。
3Dデザインツール「Dimension CC」では、AutodeskのFBXやSketchUpのSKP、STL、OBJといったファイルフォーマットに対応したほか、これまで1点のみだった3Dモデルに貼れるデカールを複数枚に対応させた。さらに、レンダリング時間なども短縮されているほか、新たに5000点の3Dモデルが追加されている。
さらに、ストックフォトサービス「Adobe Stock」では、ポートフォリオ機能が追加されたほか、「GoPro」の公式作品が1万点追加された。また、画像を使った検索において画像データの構図や色のトーンに絞っての検索も可能。ウェブバナーやロゴなどの位置が先に決まっている場合などでも、特定の構図の写真が探しやすくなった。さらに、その条件を生かしたままキーワード検索することも可能だ。
「Character Animator CC」では、顔写真と参照アートワークを使うことでユニークなキャラクターを生成できる「Characterizer」を発表。ウェブカメラで検知した顔の表情や動きをもとにリアルタイムでアニメーションを作成できる。
なお、これまで「Adobe Typekit」として提供されてきたフォントライブラリの名称だが、すべてのアドビ製品で使われるようになったことから今回のアップデートで「Adobe Fonts」に変更している。最大100フォントだった同期フォントも無制限に変更されたほか、フォトプランを含むすべてのCreative Cloudメンバーが利用可能。欧文フォント数も拡充され、1万5000フォントが利用可能となった。
(取材協力:アドビシステムズ)
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