Adobe Systemsが最新のパッチを公開した。深刻度がクリティカルな脆弱性は数件だ。セキュリティアップデートの対象になることが多い「Adobe Flash Player」のセキュリティ修正はなかった。
Adobeは、今回の月例更新で計11件の脆弱性を修正した。そのうち4件は深刻度がクリティカルとされている。
セキュリティアップデートの多くは、「Windows」版、「macOS」版、「iOS」版の電子ブックリーダーソフトウェア「Adobe Digital Editions」のバージョン4.5.8以前に影響するものだ。
Adobeは、ヒープオーバーフローに関するクリティカルな脆弱性3件(「CVE-2018-12813」「CVE-2018-12814」「CVE-2018-12815」)を修正した。これらの脆弱性はいずれも、悪用されると任意のコード実行につながるおそれがある。
Adobeはさらに、解放済みメモリ使用に関する脆弱性「CVE-2018-12822」を修正した。CVE-2018-12822も、任意のコード実行につながるクリティカルな脆弱性だ。
境界を越えた読み取りに関する重要な問題も、全部で5件にパッチが適用された。「CVE-2018-12816」「CVE-2018-12818」「CVE-2018-12819」「CVE-2018-12820」「CVE-2018-12821」を悪用されると、情報漏えいにつながるおそれがある。
「Adobe Framemaker」もセキュリティアップデートが公開されている。このXML/DITAオーサリングソリューションには、特権昇格につながるおそれのある1件の脆弱性「CVE-2018-15974」が存在する。今回のアップデートで、安全でないライブラリの読み込みに関するこの脆弱性が修正された。影響を受けるのは、バージョン1.0.5.1以前だ。
「Adobe Technical Communications Suite」もアップデートされた。パッチの適用で、バージョン1.0.5.1以前に影響する脆弱性1件が解消された。安全ではないライブラリの読み込み(DLLハイジャック)に関する脆弱性「CVE-2018-15976」で、悪用されると特権昇格につながるおそれがある。
Adobe Flash Playerのアップデートにはセキュリティ修正が含まれていない。機能とパフォーマンスのバグに対処している。
Adobeは10月1日に、「Adobe Acrobat」および「Adobe Acrobat Reader」のセキュリティアップデートで、特権昇格と任意のコード実行につながる深刻な脆弱性など、86件の脆弱性に対処している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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