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グーグルとファーストリテイリングが協業--全社デジタル化を加速

國谷武史 (編集部)2018年09月19日 14時56分
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 米Google傘下のGoogle Cloudとファーストリテイリング(ファーストリ)は9月19日、人工知能(AI)や機械学習などの先端技術の業務活用に向けて協業すると発表した。ファーストリ 代表取締役会長兼社長の柳井正氏は、「製品の企画、製造、流通、販売と顧客の声の全てをデジタルでつなぐことで、『情報製造小売企業』の実現を加速させていく」と語った。

 Google Cloudはファーストリとの協業と併せて、AIのビジネス活用に向けた研究開発を顧客やパートナーと共同で推進する「Advanced Solutions Labs(ASL)」を東京に開設することも発表した。ASLでは同社のAI技術者と顧客らが、実際のビジネスに関わるデータを用いてビジネス課題を解決するための機械学習モデルの開発や実装、トレーニングといった場を提供する。ファーストリもASLをベースにGoogle Cloudとの協業を実行していくという。

協業を発表したGoogle Cloud グローバルアライアンス&インダストリープラットフォーム部門プレジデントのTariq Shaukat氏、最高経営責任者のDiane Greene氏、ファーストリテイリング 代表取締役会長兼社長の柳井正氏、Google Cloud日本代表の阿部伸一氏(左から)
協業を発表したGoogle Cloud グローバルアライアンス&インダストリープラットフォーム部門プレジデントのTariq Shaukat氏、最高経営責任者のDiane Greene氏、ファーストリテイリング 代表取締役会長兼社長の柳井正氏、Google Cloud日本代表の阿部伸一氏(左から)

 ファーストリは、2017年にデジタルを活用した全社規模の改革を目指す「有明プロジェクト」をスタートさせ、今回のGoogle Cloudとの協業はその一環となる。

 記者会見で柳井氏は、「顧客は情報を通じて商品を購入する。われわれは商品とともに情報を提供してきた。情報を通じて顧客と一緒に商品を作り上げる『情報製造小売企業』への転換を目指しており、デジタルによって全ての業務、プロセス、従業員が変革し、新しい価値創造の仕事に一丸で取り組めるようにしていく」と説明。デジタル変革のイメージについて「例えば、データ分析にリソースの9割を割き、残りの1割で本来の業務をしているようではいけない。デジタルを活用してこの比率を逆転させ、本来の仕事に集中していくようなことだ」と述べた。

 Google Cloud 最高経営責任者(CEO)のDiane Greene氏は、「世界的に見ても(企業の基幹業務システムの)モダナイゼーションやAI、クラウドへの期待は日本市場が特に強い」とコメントし、日本市場における取り組みとして、Google Cloud Platform(GCP)の大阪リージョン設置による国内での災害対策(DR)体制の実現、セキュリティ対策、ASL東京の開設といった実績を強調した。

 グローバルアライアンス&インダストリープラットフォーム部門プレジデントのTariq Shaukat氏は、「AIやクラウドに関する技術文書や認定、トレーニングなどの日本語化を進めてきた。ASLも日本語で利用でき、ASLでは日本の技術者とユーザーが一緒に活動できる舞台になるだろう」と話した。

 Googleとの協業理由について柳井氏は、「われわれが期待する検索やAI、アナリティクスといった全てのテクノロジを持っていること。また、正直さや美徳、真実といった人間の基本的な感性を備え、若い人の活躍とフラットな組織で変革するといったビジネスの感覚が合う」と述べた。

 また同社は、IT基盤にはAmazon Web Services(AWS)を採用している。質疑応答でユーザーの立場からAWSとGoogleのクラウドに対する見解を問われた柳井氏は、「AWSもGoogleもそれぞれに良い。どちらか一方が良いということではない。ただ、常に最適な利用方法を検討しており、理想的には全てがつながることが大事だろう」と答えた。

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