米国防総省の国防高等研究計画局(DARPA)は、人工知能(AI)の各種研究プロジェクトに20億ドル(約2228億円)を投入すると発表した。既存および新規の研究活動に資金を提供する「AI Next」と呼ぶ取り組みを通じ、「文脈適応(contextual adaptation)」という機能を備える技術の実現を目指す。
以前よりDARPAはAIの研究に関与しており、1960年代にはDARPAの研究成果がAI技術における第1の波を作り出したとしている。この第1波では、ごく狭い領域の問題に適用される「handcrafted knowledge」やルールベースのシステムが主な研究テーマであった。また、1990年代に始まった第2波でDARPAは、大量データから統計的パターンを見つけ出す機械学習(マシンラーニング)の研究に貢献したという。
ただし、第1波のAIは限定的で使いにくく、第2波のAIは良質な学習用データが大量に必要なうえ、静的な領域にしか適用できない。これらの問題を解消するためDARPAは、条件の変化する対象に対応可能な理論の研究に取り組むとした。そして、これがAI技術の第3波になるとみている。
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