中国政府は、青少年の近視を予防するという名目で、オンラインビデオゲームの数をさらに制限する計画を発表した。
今後は、中国国内におけるニュース、出版物、インターネットコンテンツの規制と流通を管轄する国家新聞出版署が、オンラインゲーム全体の数や新しいオンラインゲームの数を制限することになるという。これは、「青少年の近視に対する総合的な予防および抑制のための実施計画」という通達文書で明らかにされたものだ。
複数の主要政府機関が連名で発表したこの通達文書には、さらに国家新聞出版署が中国の国状に合った年齢制限システムを検討し、青少年がオンラインビデオゲームをプレイする時間を制限するための措置を講じる予定だと書かれている。この文書は、中国の教育部のウェブサイトで現地時間8月30日に公開された。
ただし、この文書にはオンラインゲーム分野をどのように抑制するのかについて詳しい説明がないため、中国の2大オンラインゲーム企業である騰訊(テンセント)と網易(ネットイース)の株価は、この文書の発表直後に下落した。この2社は、2017年の売上高が2000億元(約3兆2500億円)を超え、世界のゲーム収益の30%近くを占めている。
中国政府の発表を受けてまもなく、テンセントの株価は香港の株式市場で5%下落し、ネットイースの株価は米国の株式市場で7.2%落ち込んだ。また、日本の複数のゲーム会社も、中国のユーザーが大きな収益源の1つとなっていることから、株価を落とすことになった。
今回の発表は、オンラインゲーム業界を規制しようとする中国政府当局の最新の試みだ。Bloombergが8月に報じたところによると、中国では政府機関の権限の見直しを受け、3月からゲームの承認が凍結されているという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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