欧州最大の家電見本市「IFA」は何年もの間、華為(ファーウェイ)が最大の主力スマートフォン製品「Mate」の最新モデルを発表する場だった。しかし、2018年は例年と異なり、シリーズ最新モデルの「Mate 20」「Mate 20 Pro」の発表は第4四半期までおあずけとなる。
それでも、われわれの興味を刺激するため、ファーウェイは、Mate 20に搭載される製品を先立って披露した。ベルリンで開催中のIFAで現地時間8月31日、ファーウェイ独自のスマートフォン用プロセッサ「Kirin 980」が発表された。Kirin 980は、Appleの自社ブランド「Aシリーズ」チップセットや、ほとんどの「Android」スマートフォンメーカーに選ばれているQualcommの「Snapdragon」プロセッサに対応する製品だ。
Kirin 980が重要なのは、商用製品として初の7nmプロセスを採用したシステムオンチップ(SoC)となるからだ。この点で、ファーウェイは他社に大きく先行している。初めての7nmチップはこれまで、早くても2019年まで登場しないと思われていた。
前世代を上回るKirin 980の主な特徴は、全体的の性能向上と電力効率の改善、そして人工知能(AI)処理能力の向上だ。たとえば、リアルタイムの動画認識や画像認識に対応している。
8つのコアは、端末の要求に応じて柔軟に使用される。4つのスモールコアは省電力で、2つのミディアムコアは長時間のパフォーマンスを提供、そして2つのラージコアは端末のパフォーマンスを大幅に向上させるもので、最も負荷の高いゲームアプリのプレイ時に使用される。
Mate 20とMate 20 Proが10月に発表となる際には、実際に稼働するKirin 980を見られることが期待される。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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