仮想現実(VR)を教育分野でどう応用できるかを理解するため、Oculusは米国時間8月28日、学習や共同作業の支援に没入型技術を利用する方法について調査するパイロットプログラムを開始することを明らかにした。同プログラムは「Oculus Education」という名称で、ヘッドセットの「Oculus Go」および「Oculus Rift」を台湾、日本、米ワシントン州シアトル市の学校、図書館、美術館や博物館に配布する。
プログラムでは、VRの利用について教師などの指導者に訓練を施したり、フィードバックや他の教訓、具体的には特定の機関に固有のニーズを収集したりすることに注力する。そうした情報はその後、将来の検討材料としてOculusの製品チームに渡される。
このプログラムは、VRへの関心を刺激して採用を促す最新の取り組みだ。VRは、ゴーグルを装着したユーザーをコンピュータで生成された3D環境にいざなうとうたっている。人々の暮らしを一変させることを約束するこの技術は、Googleや、Oculusの親会社であるFacebookなどの大手企業から巨額の投資を集めてきた。
しかし、VRの広範な採用はいまだ実現していない。この馴染みのないフォーマットを試してみたいと思わせる必見の体験はなく、消費者は、性能が増強されたコンピュータやFacebookのOculus Riftなどのハイエンド型ヘッドセットへ数百ドルを投じることに抵抗している。
教育に焦点を当てる取り組みの一環として、Oculusは3つの新たなVR体験もリリースする。その狙いは、さまざまなトピックと併せて、歴史、科学、文化などのテーマに関する情報を提供することだ。このほど「Oculus Store」で提供開始されたこれらの体験の中には、3人の女性による科学的貢献に目を向けた「Breaking Boundaries in Science」が含まれる。その3人は、自然保護論者で霊長類学者のJane Goodall氏、物理学者で化学者の「キュリー夫人」ことMarie Curie氏、コンピュータサイエンティストのGrace Hopper氏。Hopper氏の取り組みは、プログラミング言語COBOLの開発につながった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス