スマートロックにブロックチェーンを組み合わせた新たなビジネスが動き出した。BCL Foundationが8月23日、商用ブロックチェーン「BCLチェーン」プロジェクトとして発表した。
BCL Foundationは、シンガポールに本拠地を置き、企業向けのパブリックチェーンの開発、運用などを手がけている。ブロックチェーンとIoT専門の技術集団であるブロックチェーンロックの岡本健氏がCEOを兼務している。
今回はプロジェクトの開始に合わせ、TISインテックグループのTISと野村総合研究所が、ブロックチェーンロックに出資。スマートロックをはじめとするIoTデバイスを開発し、「トークンエコノミー」を持つBCLチェーンのユースケースの開発、普及を推進する。
BCLチェーンは、シェアリングエコノミーに特化して設計され、不動産や自動車、自転車などのシェアリングビジネスに最適な仕組み。すでに中国のスマートロックメーカーの製品を日本仕様にして販売する予定で、これ以外にも世界中の製造会社と協業を進めていく計画だ。
将来的には、留守中に家事サービスを頼むと、スマートロックを使って解錠し、家事を終えて施錠したタイミングで支払いができたり、シェアサイクルの解錠とともに課金されたりといった仕組みを整える。
岡本氏は「宿泊施設の鍵やレンタル会議室、さらには自転車や自動車のシェアリング、コインランドリーまで、この仕組み活用することで、便利になることは無数にある。鍵をスマートロックに変えるだけで、新しい空間として利用できるビジネスモデルを考えている」と説明する。
さらに、スマートコントラクトを動かすハブとなる「BCLブロックチェーンコンピューター」の販売も計画しているとのこと。岡本氏は「価値移転のビジネスを加速して、無駄をなくすビジネスを作っていきたい」と今後について話した。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス