Facebookは米国時間8月20日、ニューヨーク大学医学部の放射線科と協力し、「fastMRI」プロジェクトを立ち上げたと発表した。この共同研究プロジェクトは、人工知能(AI)を利用して磁気共鳴画像(MRI)検査を最大で10倍高速化するのが目標だ。
医師や放射線科医は、MRI装置を使って患者の臓器、血管、骨、軟組織などの詳細な画像を生成し、医学的診断に役立てている。しかし、Facebookのブログ記事によると、MRIスキャンには15分から1時間以上もかかる。これは長時間じっとしていられない子どもや痛みの強い患者に負担が大きい。また、時間がかかると病院が1日にスキャンできる件数も限られてしまう。
今回のプロジェクトは、MRIスキャンで取得するデータを少なくすることで検査を高速化し、その後AIを使って「スキャン高速化により省略された画像の部分を埋める」ものだと、Facebookは説明している。課題は、重要な部分を見落とさずに高速化を実現することだ。
プロジェクトでは、Facebook Artificial Intelligence Research(FAIR)とニューヨーク大学医学部の研究者が協力し、人体の構造を認識するよう人工ニューラルネットワークを訓練する。これには約300万件に及ぶ患者の膝、脳、肝臓のMRI画像を含む臨床例1万件分の画像データが利用される。データに患者の氏名と医療情報は含まれない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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