最後に、筆者はAbovitz氏のオフィスに再び招かれた。筆者がMagic Leapを訪ねた前日に同氏が思いついたらしいものを見るためだ。Abovitz氏からMagic Leap Oneを手渡されたので、装着した。オフィスの角にある大きな窓から、外の廊下を見るように促された。ティラノサウルスのような恐竜が真っ直ぐ立っていた。この恐竜は風船、またはさまざまな色をしたパステルカラーのキャンディーで作られているかのように見えた。遠くから見ると、巨大で背が高く、うまく配置され、いくらかリアルに見える。遠くから見る分には、この錯覚は本当に素晴らしい。
これこそ、Abovitz氏が筆者に見せようとしていたことである。Magic Leap Oneの視野は限られているが、3Dの円錐形の視野はかなり後方まで伸びており、大きなスケールの効果を可能にする、というのが同氏の主張だ。Abovitz氏は外の廊下まで出て行き、比較のために、恐竜の横に立った。恐竜の後ろも歩いた。自分の姿が見えるか、と同氏は筆者に尋ねた。
筆者には、Abovitz氏が見えた(靴が見えていたからだ)。さらに、明るく輝く恐竜を通して、同氏の姿のところどころもかすかに確認できる。だが、どこを見るべきかが分かっていなかったら、同氏の姿は全く分からなかったずだ。
この錯覚を見て、筆者は昔ながらのマジックやステージトリックの「ペッパーズ・ゴースト」を思い出した。ペッパーズ・ゴーストでは、板ガラスと特殊な照明技術を使って、虚像の幽霊を出現させる。今回見たのは、それを全てMagic Leap Oneが手がけたバージョン、というわけだ。Disneyによる「ホーンテッドマンション」アトラクションの未来版のデモを見ているようだった。ひょっとしたら、それは将来実現するかもしれない。
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