仮眠は生産性向上に効果--ニューロスペースと三菱地所が共同で検証実験

 SleepTech(スリープテック)事業を展開するニューロスペースは三菱地所と共同で、仮眠室を活用した従業員の生産性向上効果検証実験を実施。その結果を8月8日付で公表した。

 この検証実験は、5月28日から2018年6月22日の約1カ月間、三菱地所従業員12名を被検者とし、ニューロスペースが監修した仮眠室を活用して行われたもの。結果として、仮眠を取得した期間の午後では、仮眠を取得しなかった期間の午後に比較して、客観的な計測データおよび主観的なアンケート結果の両面において「高い集中力」が見られたとしている。

 また日中の眠気においても、仮眠を取得した期間では仮眠を取得しなかった期間に比較して「眠気が低減される」効果が確認。実験に参加した従業員へのアンケート結果からは、「仮眠を継続したい」意向が80%超と、仮眠効果の実感と継続の意向が確認されたという。

 日中の眠気や集中の実態として、日中の業務中に眠気や集中力の低下を90%以上の人が実感し、眠気を感じる時間帯は13時~15時に集中しているという。眠気の業務への影響として大きい点は、「業務の質の低下」「業務効率の低下」(80%前後)。現状の眠気への対策方法として、仮眠は被検者全体の25%に留まる(実証開始時点)一方で、仮眠を取りたいと考えている被検者は、全体の3分の2と多いという。

日中の眠気や集中の実態
日中の眠気や集中の実態

 仮眠取得による日中の眠気や集中への効果として、JINS MEMEを活用した集中スコア計測においては、「仮眠なし」午後に対して「仮眠あり」午後で約5ポイントのスコア向上(午前に比較した変化幅が大きく、午後の改善は仮眠効果と推定)。主観的な集中度(VAS法を採用)のアンケート回答において、仮眠なしの午後に対して、仮眠ありの午後で約8ポイントの向上(午前に比較した変化幅が大きく、午後の改善は仮眠効果と推定)。また、主観的な眠気のアンケート回答においては、全体の58%に仮眠による改善を実感しているという。

仮眠取得による日中の眠気や集中への効果
仮眠取得による日中の眠気や集中への効果

 仮眠の効果実感と今後の意向として、仮眠を取ることにより作業の生産性が良くなったと回答した割合は3分の2、仮眠を継続したいと回答した割合は80%とし、定性コメントでも仮眠の効果に対するポジティブな意見多数寄せられたとしている。

仮眠の効果実感と今後の意向
仮眠の効果実感と今後の意向

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