ディー・エヌ・エー(DeNA)は8月9日、2019年3月期第1四半期の連結業績を発表した。売上収益は339億1600万円(前年同期比7.0%減)、営業利益は51億1400万円(同20.0%減)、四半期の最終利益は52億3100万円(同1.7%減)と、減収減益となった。
主力のゲーム事業においては、セグメント別業績として売上収益が215億円(前年同期比11%減)、営業利益が53億円(同27%減)。主力サードパーティタイトルをはじめとする既存タイトルの季節性により、ユーザー消費額が前四半期よりも減少。一方で固定費のコストコントロールによって、想定内の幅に収めたという。今後もタイトルのフェーズに応じたROI基準を見直して運用し、適切なコストコントロールに努めるという。
決算説明会で登壇したディー・エヌ・エー代表取締役社長兼CEOの守安功氏は、ゲーム事業の説明のなかで、2017年12月に配信された自社タイトルである「メギド72」について触れ、現状では規模として小さいものの熱心なファンも存在していることや、着実に継続率やDAUが積みあがっている状況から、今後年末に向けてマーケティングや運営体制を強化し、最大化を図るとした。
同社では、2019年3月期にオートモーティブ、ヘルスケア、ソーシャルライブサービスの領域へ投資をかけていくことを表明。なかでも力を入れているオートモーティブでは、AIを活用したタクシー配車アプリ「タクベル」について、サービス開始当初の横浜や川崎から、一部を除く神奈川県内に対象地域を拡大。1日当たりの実車回数は増加傾向にあり、一度利用したユーザーのリピートも増えていると、経過が良好であることを説明した。
そのほかソーシャルライブサービスでは、ライブ配信アプリ「Pococha」と仮想ライブ空間「SHOWROOM」を展開。守安氏は投資額として、現状Pocochaのほうに大きくかけていく予定としているが、SHOWROOMの活性化を図るなかで、昨今盛り上がりを見せるバーチャルYouTuber(VTuber)との取り組みを作っていくなかで、想定を超える投資をかける可能性があることも示唆した。
スポーツ事業については、セグメント別業績として売上収益が68億円で、営業利益が24億円と、どちらも前年同期比で7%増と好調。球団史上最速で観客動員数100万人に到達し、過去最多動員の昨シーズンを上回る推移を見せているという。またかねてから横浜スタジアムの増築・改修により、2020年までに収容人数約6000人増の計画を打ち出しているが、来シーズンから約3500席の一部稼働に向けて進行中という。一方、観客動員数に依存しない構造へも取り組みは進めており、スポンサーや放映権などの収入も順調に伸びているとしている。
2019年3月期通期の業績予想については、予想に沿った進捗だとして変更はなく、売上収益は1500億円、営業利益(IFRS)は155億円。Non-GAAP営業利益は155億円、当期利益は110億円を見込む。
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