知っておきたい「Android 9 Pie」の新機能--使いすぎ防止やバッテリ自動調整など

Jason Cipriani (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 川村インターナショナル2018年08月10日 07時30分

 米国時間8月6日、Googleは「Android P」のリリースを発表しただけでなく、同OSの正式名称もさりげなく明らかにした。Android Pの正式名称は「Android 9 Pie」で、6日にまずはGoogleの「Pixel」端末ユーザーへの提供が開始された。

Android 9 Pie:提供に関する情報

  • Pixelユーザーへの提供が正式に開始
  • 14万人のユーザーが参加したパブリックベータプログラムを経てリリース

 Android 9 Pieは、Pixelユーザーへの提供が既に開始されている。

 これまで、Android 9 Pieを利用できるのは、同OSのベータ版をインストールしたユーザーだけだった。Googleは6日、14万人のユーザーがベータプログラムに参加したことを明らかにした。

 Android 9 Pieのベータプログラムは、初めて、Google製以外のデバイスを所有するユーザーにも提供された。ベータプログラムに参加していたNokia、Vivo、OnePlus、小米(シャオミ)、ソニーモバイル、Essential、Oppo製デバイスのユーザーには、2018年秋の終わりまでにAndroid 9 Pieが提供される予定だ。

Android 9 Pie:開発者向け機能

  • 新しいAPI、「ML Kit」
  • 「iPhone X」風ノッチ(画面の切り欠き)のサポートを追加

ノッチのサポート

 最初のリリースで、Googleは、開発者が新しいAPIと変更点を利用できるようにし、Android 9 Pie向けアプリの開発に必要なツールを提供することに注力した。例えば、Android 9 Pieでは、ディスプレイ上部にiPhone X風の切り欠きがあるデバイス向けに、ノッチのサポートが提供される。

屋内でのユーザーの位置測定とHEICのサポート

 開発者向け機能として、上記のほかには、Wi-Fi RTTを使って屋内にいるユーザーの位置を1~2mの精度で測定できる機能が含まれる。また、改善点として、HEICフォーマットの画像がサポートされるようになる。これにより画像の圧縮率が上がり、ユーザーはストレージ容量を節約できるようになる。

「App Actions」と「Slices」API

 5月のGoogle I/Oでは、人工知能(AI)を採用したApp ActionsとSlices API向けの開発者ツールも発表した。開発者はこれまでより簡単にアプリを「Android」OSと深く統合できるようになる。

ML Kit

 さらにGoogleは、開発者が同社の機械学習技術をアプリに組み込むことができるようにするML Kitも発表した。

Android 9 Pie:消費者向け機能

  • 新しいジェスチャーナビゲーション
  • 新しいGoogleの「Material Theme」
  • スマートフォンの使いすぎを抑制するコントロール
  • ダークテーマへの切り替え
  • バッテリ消費や画面の明るさの自動調整、アプリの提案

ジェスチャー

 最も重要なのは、新しい外観とナビゲーション方法だ。これまでは画面下部に3つのボタンが配置されており、それぞれ異なるナビゲーション機能が割り当てられていたが、Android 9 Pieはジェスチャーを使用する。ジェスチャーを有効にして、上にスワイプすると、最近使用したアプリと、提案されたアプリが表示される。新しくなった1つのボタン上で左右にスワイプすると、アプリを素早く切り替えられる。

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