人事管理システム「カオナビ」を展開しているカオナビは8月6日、散在する社員のデータを集約し、人事マスターデータとして活用できる「人材データプラットフォーム構想」を発表。人材情報のデータを“使える化”する「JOBXフォーマット」を開発し、2019年3月までをめどに、実装する予定としている。
JOBXフォーマットは、これまでの1000社を超える導入実績から得たデータ分析をもとに、必要な項目を厳選し、使える化を実現するフォーマットという。各項目を選択式で入力する仕組みのため、例えば「デザイナ」と「デザイナー」、「技術者」と「エンジニア」といった表記に揺らぎのある状態を統一。人事情報のマスターデータを整えつつ、集計や分析しやすい状態にする。またそのほかのHRテクノロジサービスへの活用も容易となり、他社サービスとAPIによる連携にも対応するという。
JOBXフォーマットを実装したのち、入社手続きに必要な情報を入社者自ら入力し、社会保険関係の手続きを自動で行うことができるワークフローシステムや、社員自身が履歴や職歴を登録できるアプリ、退職者の履歴を保管し、継続的なコミュニケーションをとりつつ、再雇用のためのメールを配信する機能を持つツールも提供予定としている。
カオナビ代表取締役社長の柳橋仁機氏は、今回の人材データプラットフォーム構想ならびにJOBXフォーマットを打ち出した背景について、近年ではネットを活用したさまざまなHRサービスが登場しているなか「使う側の課題として、サービスが増えるほど、企業は人事マスターデータをきれいに整備して運用しないと、サービスが使えない。そして、1000社の顧客を見ていても、人事マスターデータの整備に四苦八苦している」と説明。また、さまざまな顧客と接するなかで、必要となるデータベースの項目はだいたい決まっているものだとし、前述したゆらぎの解消を含めて、人事マスターデータのスタンダードとなるフォーマットを構築することにより、利便性が高められると語った。
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