電通は8月2日、同日に開催された取締役会において、同社が保有するカカクコムの全普通株式(3501万6000株)を、市場外での相対取引にてKDDIへ売却すると発表した。売却額は約793億円。KDDIは、カカクコムと資本業務提携を締結する。
同社では、2012年5月にカカクコムと業務提携に関する基本合意書を締結し、カルチュア・コンビニエンス・クラブが保有するカカクコムの一部株式を取得。以来、カカクコムを持分法適用関連会社としていた。電通では、売却の目的として「資本効率・資産効率の向上ならびに国内外M&A等の資金需要が見込まれるため」としている。
カカクコムは、デジタルガレージが筆頭株主であり、電通は2位(株式比率16.63%)となっていた。KDDIでは、同日にデジタルガレージとの戦略的提携を発表しており、 オープンイノベーション型の研究開発組織「DG Lab」に参画。カカクコムの株式取得もその一環とみられる。
KDDI広報部は、「デジタルガレージとの提携を進める中で、より両グループのシナジーを推進する施策の一つとして株式を取得した」とコメント。今後の展開については、「具体的な合意はリリース内容のみとなるが、今後、カカクコムユーザーやauユーザーへの還元・シナジーを進める」とし、カカクコムユーザーに対して、auサービスのポイント付与を含めた送客や、カカクコムとKDDIの通販サイト「Wowma!」との連携、各金融サービスとの連携も検討していくとしている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」