電動スクーターなどのシェアサービスを手掛けるLimeBikeは米国時間7月9日、Alphabet傘下のGV(旧Google Ventures)率いる投資ラウンドで新たに3億3500万ドル(約370億円)を調達したと発表した。競合するBirdも先日、新たに3億ドルの資金を調達したことを発表したが、それから2週間も経っていない。
Limeは、GV以外にUberが今回の投資ラウンドに加わったことも明らかにした。配車サービスを展開するUberはさらに、Limeと提携して自社のアプリを介したスクーターレンタルサービスを開始する計画だ。
「Limeへの出資と提携は、あらゆる移動/輸送ニーズに応えるワンストップショップになるという当社のビジョンに向けたさらなる一歩だ」とUberの北米担当バイスプレジデントであるRachel Holt氏は電子メールの声明で述べ、「Limeは既に広範な基盤を持っているので、同社のスクーターをUberアプリに組み込み、消費者が都市の中、特に公共交通機関との間を移動するための高速で手頃な価格の手段をまた1つ提供できることをうれしく思う」とした。
スクーターは、米国全域でますます多くの都市で利用が拡大するにつれて、論争の的となっている。規制当局が、この新たな移動手段に関する法律の整備を急ぐ中、多くの人々が、混雑した都市の中で出発地から目的地までスクーターで移動できれば便利だと述べている。一方で、スクーターの利用者が道路法を守らず、歩道を走って歩行者を危険にさらしたり、好きな場所に止めて駐車スペースや駐輪所、車いす用通路をふさいだりするとして、苦情を訴える住民らもいる。
しかし、ベンチャーキャピタル業界は、このスクーター現象に熱い視線を注いでいる。スクーター企業は凄まじいペースで資金を調達している。新興企業のBirdは先日の投資ラウンドで、史上最速でユニコーン企業(時価総額10億ドル以上で未上場のスタートアップ)の仲間入りをした。そして今回、Limeもユニコーン企業として名を連ねることになった。いずれも2017年に創業している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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