PLEN Roboticsは7月9日、シャンティと医療・介護・ヘルスケア分野でのロボット開発・販売について業務提携契約を締結したと発表した。
これは、PLEN Roboticsが開発中のパーソナルアシストタントロボット「PLEN Cube」と、シャンティの「パラメディ S」など、AIを利用した診療補助やロボット連携問診システムといった医療機関向けアプリケーションを接続。医療、介護、ヘルスケア分野の業務を効率化するソリューションを研究開発する。また、シャンティは、同ソリューションを搭載したPLEN Cubeの法人販売も実施するという。
PLEN Cubeは、一辺が約7.5cmの立方体で、手のひらに乗る小型サイズでありながら、カメラ、スピーカー、マイクを備えるほか、フェイストラッキング、音声認識などのテクノロジを搭載する。
パラメディ Sは、ロボットによる医療スタッフの業務支援(受付・問診・説明)を行う医療機関向けシステム。医療機関で利用される体温計や血圧計、心拍計などの医療機器との接続を可能とする IoTハブとしての機能も有しており、さまざまなコミュニケーションロボットやデバイスへの接続が可能な仕組みを提供している。
今後、医療、介護、ヘルスケア分野向けの新たなロボットを開発。PLEN Roboticsは主にロボット開発のハード面を担当。シャンティは医療・介護・ヘルスケア分野のサービスおよび、システムを担当する。
さらに、PLEN Cubeの画像認識システムにおいて、センスタイムジャパンの顔認識ソフトウェアライブラリ「FaceSDK」を活用し、カメラへのインプットからアクチュエーターへのアウトプットまでを瞬時に処理できるリアルタイム・フェイス・トラッキング技術を開発した。
これにより、PLEN Cube内で、カメラの捉えた被写体の顔から特定個人を認識でき、クラウドを介することなく顔による認証処理(いわゆる“顔パス”)の自動化を可能とした。また、カメラの捉えた被写体の移動量をコマンドに変換。モーターなどのアクチュエーターにリアルタイムで送信し、移動の自動追尾を可能としている。
同社によると、リアルタイム・フェイス・トラッキング技術を利用することで、来訪者の顔を認識して認証システムと接続することや、被写体を認識し自動追尾が可能になることから、受付やチェックイン、入退出管理、監視、モニタリングといった定型業務の自動化を促進させ、サービス業界の効率化に寄与できると考えているという。
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