VAIOは7月5日、次世代リモートアクセスソリューションとして、「VAIO Secure SIM」を10月より提供開始すると発表した。
VAIO Secure SIMは、次世代の情報通信コアテクノロジ「LTE over IP」を用いた同社独自のリモートアクセスソリューション。LTE-Xと共同で開発しており、VAIO Secure SIMの発売により商品化が実現した。
導入したノートPCなどのモバイルデバイス、企業ネットワーク、各種クラウドサービスにおいて、利用者が特別な操作や運用を意識させることなく、安全かつ快適に接続できるようになるという。
具体的には、一般的なSIMカードが安全性に優れた認証技術(規格)を使用しているが、VAIO Secure SIMではこれを個体認証に利用することで、「なりすまし」が防げるようになっている。
また、独自のVAIO Secure SIM認証方式により、PC本体から盗難されたSIMカードだけではネットワークに接続できない。同社のノートPCの生体認証(指紋認証)と組み合わせることで、ノートPCが盗まれた場合でも不正なアクセスが防げるという。
オフィスやフリーWi-Fiなどより低コストなネットワークがある場合は自動で接続が切り替わり、通信コストが抑えられ、Wi-Fiスポットや自宅のインターネット回線上でも、VAIO Secure SIM認証と仮想閉域通信によって、LTE通信と同等の安全性を確保しているのも特徴。
なお、PCを起動するだけで自動接続エージェントが自動的にセキュアネットワークを確立。ユーザーによる操作の必要はない。パスワードの更新やその連絡、トークンの管理や紛失などの対応も必要ないという。
同社によると、ゼロステップ接続・シンプル認証によって、社内利用と同じ感覚でのリモート接続が可能だとしており、特別な追加手順が無いため、利用者向けの研修も必要という。また、オフィスアプリケーションや営業支援システムなど、特定のクラウドサービスは、社内ネットワークを介さずにダイレクト接続が可能。これらサービスへのアクセスを原因とする社内ネットワークの輻輳を緩和できるとしている。
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