Volvoグループで船舶用エンジンなどを手がけるVolvo Pentaは、港の係留場所にヨットを自動的に着けるドッキングシステムを開発した。2020年に正式提供を始める考え。
ヨットを扱うにあたって、ドッキングは特に神経を使う操船だそうだ。失敗すると、大きなトラブルを招いたり、多額の損害を発生させたりするという。しかし、この自動ドッキングシステムを実用化できれば、ドッキングを困難にする狭い係留場所、風や海の状態変化、混雑するマリーナの影響を低減できると見込む。
このVolvo Pentaのシステムは、自動ドッキングを3段階に分けて実行。まず、係留場所に接近してシステムが“キャッチゾーン”に入ったことを認識すると、船長にドッキングの準備ができたと知らせる。これを受けて船長が自動ドッキング機能を起動させ、安全確認したうえでドッキング実行を指示した結果、ヨットが最終的にドッキングを始める。
自動ドッキングのプロセスは、人間の操作でいつでも介入できる。プロセス途中で移動しないよう停船させられるほか、完全に中断させて人間が操船することも可能。
システムは開発途上にあるが、プロトタイプで試験運用中。例えば、世界一周ヨットレース「Volvo Ocean Race」の経由地で、68フィートのヨット2艇が並ぶ係留場所への自動ドッキングをデモンストレーションした。
自動ドッキングシステムのデモンストレーション(出典:Volvo Penta/YouTube)
自動ドッキングシステムは、Volvo Pentaのジョイスティック操船機能「Inboard Performance System(IPS)」にアップグレード用オプションとして提供する予定。さらに、最新版IPSだけでなく、以前から提供しているバージョンのIPSへの追加も可能にしたいとしている。
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