「スマホが車のキーになる」標準規格を公開--自動車メーカーやアップルなどが参画

Jake Holmes (CNET News) 翻訳校正: 湯本牧子 吉武稔夫 (ガリレオ)2018年06月25日 11時03分

 キーフォブ(リモコンタイプのスマートキー)を自宅に残し、(スマートフォンなどの)常に持ち歩いているデバイスを使って車のロックを解除し、運転できるとしたらどうだろう? それこそ、Car Connectivity Consortium(CCC)が公開した新たな技術規格の目標だ。この規格は、車のキーの代わりにスマートフォンを使うルールやプロセスを標準化することを目指している。

Lincoln Aviator
今後登場するLincoln Aviatorは、スマートフォンだけで解錠できる多くの車種のうちの1つだ
提供:Lincoln

 「Digital Key 1.0」の仕様では、ユーザーがデジタルキーをスマートフォンに「ダウンロード」するセキュアな方法を提示している。その後、近距離無線通信(NFC)を使って車のロックやロック解除ができるだけでなく、エンジンをかけることもできる。CCCによると、この技術は「Trusted Service Manager」(TSM)システムを利用して、各ユーザーのデバイス上にあるデジタルキーのセキュリティを保証するという。

 CCCのメンバーには、自動車メーカーのAudi、BMW、General Motors(GM)、現代自動車(ヒュンダイ)、Volkswagenのほか、Apple、サムスン、LG、パナソニックなどテクノロジ企業各社も名を連ねている。Audi、Lincoln、Mercedes-Benz、Tesla、Volvoなどの自動車メーカー数社はすでに、スマートフォンでキーを代用する機能をサポートすると約束している。

 こうしたキーによって、カーシェアリングがさらに簡単になる可能性もある。なぜなら、レンタカーの利用者は別の車を借りるのに物理的なキーを受け取る必要がなくなるからだ。カーシェアリング企業のTuroはすでに、車の所有者がスマートフォンを使ってリモートでロック解除できるデバイスを実験している。

 CCCは今後、2019年初めにリリースを予定している「Digital Key 2.0」に取り組むことになる。Digital Key 2.0では、スマートフォンや車に「標準化された認証プロトコル」を提供する。Digital Key 2.0の目標は、さまざまな車やモバイルデバイスをすべて相互運用可能にすることだ。

提供:Volvo
Volvoも、未来の製品で従来型のキーを不要にすることを視野に入れている
提供:Volvo

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)

-PR-企画特集

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]