AT&Tは米国時間6月14日、Time Warnerを850億ドル(約9兆4000億円)で買収する手続きを完了したと発表した。
AT&TによるTime Warnerの買収は、2017年10月に米司法省から横やりが入り、一時的に中断していた。司法省は、この買収が実現すると、競合する企業が太刀打ちできなくなり、価格の上昇や消費者側の選択肢の減少を招く可能性があると懸念していた。しかし、6月12日、事態は急展開を迎えた。連邦裁判所が、買収が消費者に悪影響を及ぼす可能性があるという主張の正当性を政府が証明することができなかったと判断したためだ。そして、その2日後の14日、政府は上訴するかどうかを決定する間、買収を延期させる処置を求めない旨を裁判所に伝えた。
AT&Tの最高経営責任者(CEO)であるRandall Stephenson氏はプレスリリースの中で「われわれはメディアとエンターテインメント業界が消費者、コンテンツクリエイター、そして、広告主に働きかける仕組みに新鮮なアプローチを持ち込むことになる」と述べている。
今回の買収では、通信業界大手とエンターテインメント業界大手が手を組むことになり、メディア業界を刷新する可能性を秘めている。実際、これをきっかけに、ComcastはFoxに対して事業を買収する提案をしたことを発表している。Foxは既にWalt Disneyとの間で、エンターテインメント関連資産を売却する合意を取り交わしている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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