情報医療は5月28日、同社のオンライン診療サービス「クロン」に、はしか対策用のサービスを5月から新たに追加したと発表した。
同社では、はしかが疑われる患者に対し、医師が来院前に適切な指導をするための仕組みを提供することで、二次感染のリスクを抑えられるとしている。
はしかは、3月に沖縄県で旅行者が感染して以降、5月16日までに愛知県や東京都など、日本全国で149人の感染が確認されている(国立感染症研究所調べ)。また、はしかは空気感染するため、高熱が出るなど疑わしい症状が出た場合、早い段階で適切な対応をすることが重要となる。
そこで、新たにはしか向けのサービスを提供。同サービスでは、高熱の患者から病院に相談があった場合、まずはしかへの感染の可能性を確認するため、「過去2週間で感染が確認された地域へ行ったか」などの質問を用意。その結果をもとに、医師が「電車を使わないように」と指導したり、患者を病院に迎える前に他の患者と接触しないような体制を整えたりすることで、二次感染のリスクが減らす。さらには、医院が事前に準備することで、来院した際の患者の待ち時間を減らすこともできる。
なお、クロンを利用している医院のうち、山下診療所大塚駅前(東京都豊島区)や山下診療所自由が丘駅前(東京都目黒区)、リーレクリニック大手町(東京都千代田区)がはしか向けサービスを導入している(5月28日時点)。
クロンでは従来、サービス利用料(1回500円、処方せんや医薬品の配送料含む)を患者が支払うが、感染を防ぐという目的を踏まえ、はしか向けサービスに限り期間を限定し、無償で提供される。はしかの流行が一巡したと同社が判断した段階で、無料サービスは終了する。
クロンは現在、全国600近い診療所(クリニック)で利用され、感染症の大流行(パンデミック)対策にも活用できることから、今後も一層の普及に努めるとしている。
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