BMW Groupは、工場や配送センターなど広大な敷地内で移動する従業員の負担を軽減する手段として、電動の1人乗り立ち乗り式デバイス「Personal Mover Concept」を開発した。プロトタイプは製作済みで、できるだけ早い時期に世界各地の施設で活用したいとしている。
BMWの工場や配送センターなどは、建物が巨大だったり、広い敷地内に施設が点在していたりする。そのため、仕事中に徒歩で移動する従業員は、1日に12kmも歩くことがあるそうだ。ハンドキャリーで小さな部品や作業に必要な物を運ぶ場合は、さらに負担が大きくなる。
この問題を解決しようと、BMWは手軽に使えるパーソナルモビリティの開発に着手。最終的に、荷物を載せて運ぶ手押し台車からママチャリのハンドルが飛び出したような形のPersonal Mover Conceptを作った。
乗る姿勢は電動2輪スクーター「Segway(セグウェイ)」と似ているが、幅60×長さ80cmの長方形をしたプラットフォーム上に立つ。1人が乗った状態で、小さな荷物も一緒に運べるサイズとした。
底面には、後方に2つの駆動輪とハンドル下部に1つの操舵輪が設けられ、前方の2つある補助輪で安定性を高めた。補助輪は自由に360度回り、操舵輪は前方を中心に90度の範囲で回転する。最小回転半径は1.20m。
移動速度は、ハンドルの右グリップにあるスロットルと、左グリップにあるブレーキで制御する。左グリップには、人が乗っていない状態や、乗員が操縦できない状態に陥った状況に備え、暴走を防ぐデッドマンコントロールも設けた。ライトやホーン(ベル)もハンドル部で操作する。
最高速度は時速25km。目的や環境に応じてより低速に制限できる。フル充電で20kmから30kmの走行が可能。
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