シード特化型の投資をするベンチャーキャピタルであるサムライイキュベートは5月28日、アフリカ大陸のスタートアップへの投資やインキュベーションを目的に、ルワンダ共和国に子会社のリープフロッグベンチャーズを設立することを発表した。新会社の代表取締役社長である寺久保拓摩氏が、6月から現地に移住してスタートアップ支援を始める。
サムライイキュベートでは、2014年にイスラエルに拠点を設けるなど国内以外でもシードスタートアップに投資をしてきた。海外における活動の中で、もともとアフリカに興味があり、特にルワンダ共和国は平和再構築と国の再建の最中であることから、同国の抱える課題の解決に向けて、現地のスタートアップを支援することを決めたという。同社によればルワンダ共和国を活動拠点とするベンチャーキャピタルは世界初とのこと。
同社がアフリカで解決に取り組む分野は、(1)インフラが未整備な「物流」、(2)多くの人々が銀行口座を持てず生活レベルが上がらない要因となっている「金融」、(2)平均余命が58歳で、医者も圧倒的に少ない「ヘルスケア」、(4)作物の生産性が低く、食糧難も危惧されている「農業」、(5)電力供給がいまだに十分ではない「エネルギー」の5つだ。
今後は、東アフリカ(ケニア、タンザニア、ウガンダ、ルワンダ)の現地のシードスタートアップ企業を中心に投資やイノベーションを行うとしている。また、ルワンダ政府と連携し、日本企業向けの「Rwanda-Japan TechSandBox」を構想中だという。具体的には、先進国では規制などの関係で難しい実証実験などを、ルワンダで実施可能にするものだという。
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