ここからは、検証的な意味合いではなく、普通に生活の中で使ってみた。特に便利に感じたのは「アダプティブボリュームコントロール」だ。外音の大きさに合わせて、再生する音量を調整する機能で、スマホの画面の明るさの自動調整のようなものだ。
うるさい場所では音量を上げ、静かな場所では音量を下げてくれる。これで騒音の激しい場所でも、通知内容を聞き漏らさずに済み、静かな場所で必要以上の大きな音量になり、通知がうるさく感じることがなくなる。
ただ、人と会話している時に通知がくると、会話よりも通知の音が大きい上、両方の言葉は頭に入らない。それは人と会話している時にほかの人に耳元で話しかけられたら、当然、それまでに会話している人の声は届かなくなるのと同じことなので、いくらヒアラブルデバイスとは言え、人と会話するときは外した方が良い。そういう意味では、インナーイヤータイプのイヤホンより外しにくいので、少し手間かもしれない。
もう1つ便利に感じたのは、Googleマップなどで行き先までの経路を案内されている時に、いちいちスマホの画面を確認しなくても、音声で教えてくれるところ。これにより、「歩きスマホ」をしなくなる。もちろん筆者はGoogleマップ画面を確認するときは、周りを確認したうえで立ち止まってから行っている。
ただ、「・・・・・・を右です」など、お知らせの頭の部分が聞こえない時が何回かあり、ナビの意味がなくなってしまうので、なんとかして欲しいところ。通信環境が悪くなっていて起きたのか、音声データを感知してから音を出すまでのタイムラグなのか、原因は特定できなかった。毎回起きていた現象ではないので、もしかしたらアプリ側の問題かもしれない。
ナビゲーション時による音声案内は、自動車や自転車でも使えればかなり便利な機能だと思うが、自転車の場合は、イヤホンを装着しての運転は道交法違反とまではならないまでも、警告の対象となり、各自治体によっては自転車運転時のイヤホン装着を禁止しているところもあるので、自転車運転時にイヤホンを装着するのは難しい。Xperia Ear Duoを使って、音楽を聴かずに音声通知だけする場合は、規制外として欲しいところだが、Xperia Ear Duoかどうか、音楽を聴いていないかどうかを判断するのは難しいだろう。
操作に関してはタッチパッドの設定を変えたり、ヘッドジェスチャーなども試してみた。タッチパッドは、頻度の高い項目を設定できるので、しばらく使用して、何をよく使うかを確認した上で、設定し直すと、使い勝手がさらに向上する。
ヘッドジェスチャーは、優先的には使わなかったが、声を出して操作するのが恥ずかしい人や人混みの中で迷惑をかけそうな時には便利だろう。
普段あまり、イヤホンを装着して外で音楽を聴かないので、音楽に対する要求は少ないため、Xperia Ear Duoの良さはやはり利便性にあると感じた。
そのため、バッテリ持ちが良くなるのであれば、完全ワイヤレスでなくても良かったと感じた。また、会話する度に付け外しするのであれば、外した時に首かけできるのは便利だと思う。そのあたりの使い勝手は、は好みにもよるので、とりあえず、Xperia Ear Duoと言う製品は一度使うと欲しくなると言うのは揺るがない。利便性はそのままにした廉価版が登場して欲しいところだ。
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