Uber Technologiesは米国時間5月8日、ロサンゼルスで開催した第2回「Elevate Summit」で、eVTOL(電動垂直離着陸車両)のコンセプト機に関して、最新の設計リファレンスを発表した。これはいわば空飛ぶ車両で、都市の上空を飛行する未来の配車ネットワークでの使用を想定したものだ。
このeVTOL共通リファレンスモデルはUber社内で「eCRM-003」と呼ばれており、巨大なドローンと小型飛行機をかけ合わせたような外観を持つ。
4基のローター(正確には4組の共回転ローターで、プロペラは計8基ある)は電気モーター駆動で、垂直に上昇し、機体を巡航高度1000~2000フィート(約305~610m)まで持ち上げる。
ひとたび上空に達すると、このeVTOLは固定翼での運転に切り替わり、航空機のような両翼が、水平移動時の揚力を確保するほか、尾部のプロペラが水平推力を生み出して巡航速度は時速約150マイル(約241km)に達する。最高時速は200マイル(約322km)だ。固定翼での運転は垂直上昇時よりもさらに効率がよく、想定飛行範囲は1回の充電で約60マイル(約97km)を実現できるとしている。Uberは1回の平均飛行距離を約25マイル(約40km)と想定しており、次のフライトまでの間に5分間の再充電をすることで、ラッシュアワーのピーク時には約3時間の連続運転ができるという。
機体は乗客が乗り込む客室部分を中心に設計されており、手荷物のバッグまたはバックパックと併せて最大4人の乗客が乗れるスペースを確保している。
Uberが提供する飛行車両サービス「UberAir」の構想では、都心部の戦略的地点にスカイポートを設置し、乗客はそこで乗降することになる。
Uberは同日、米航空宇宙局(NASA)との間で第2回宇宙法協定(Space Act Agreement)を締結したことも発表した。この協定の下、Uberは航空機によるライドシェアネットワークのコンセプトに関する情報を共有し、NASAはシミュレーションなどを使って、空飛ぶタクシーの運行が都市に及ぼす影響やその安全性を検証する。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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