KDDIは、4月26日に開催したxR技術の取り組みに関する説明会において、Osterhout Design Group(ODG)と戦略的パートナーシップを締結し、共同でxR技術を活用したスマートグラスの企画・開発を推進すると発表した。xRは、仮想現実(VR)、拡張現実(AR)、混合現実(MR)、代替現実(SR)などの総称。
今回締結した包括的パートナーシップにおいては、ODGが開発したスマートグラス「R-9」をベースに、KDDIが国内利用に向けた対応をサポート。日本人が着用しやすいデザインへカスタマイズし、実証実験を通じて日本国内向けスマートグラスについての可能性を探る。
R-9は、クアルコム製のチップセット「Snapdragon 835」を搭載。位置トラッキング(利用者の動きに追随)にも対応したAR・VRアプリケーションを利用できる。さらに、50度の広い視野角に加え、ハリウッド映画などの映像再生クオリティを認証する「THXディスプレイ規格」をスマートグラスで初めて取得した表示性能を持つ。
またKDDIとODGは、現在R-9に搭載しているWi-Fiに加え、セルラー通信を可能とするモデル機能の搭載に向け、クアルコムと検討を進めるとしている。
またKDDIは、5G時代における、バーチャルキャラクターとxR技術を活用したビジネストライアルの開始についても発表した。
KDDIはこれまで、クリプトン・フューチャー・メディアと共同で、「初音ミク」のARアプリ開発を推進してきた。KDDIは今回、アプリで培ったAR表現に加え、現実世界の状況を認識・理解してバーチャルキャラクターが行動するAIを独自開発。より自然なキャラクターとのコミュニケーションを実現する。また、KDDIでは、初音ミクのコンテンツのほか、バーチャルキャラクターの派遣事業を目指したトライアル、「キャラクターとまちの共生」に向けたxR実証実験などについても、トライアルを実施していくとした。
KDDI理事で商品・CS副統括本部長の山田靖久氏は、「xRの取り組みを加速させ、様々なライフイベントにおいて、時間と空間を超える体験の創造に全力で取り組んでいきたい」と意欲を見せた。
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