モスクワの裁判所は先週、暗号化メッセージアプリを提供するTelegramがロシア当局への暗号鍵の提出を拒否したことを受け、「Telegram」アプリを遮断するよう命じた。これを受け、ロシアの通信規制当局である通信情報技術マスコミ監督庁(Roskomnadzor)がTelegramの遮断に踏み切った。
しかし、Telegramは先週末、引き続きサービスを提供できるようにするため、自社のサービスをAmazon.comとGoogleのクラウドインフラに移行した。
そこで同庁は、ロシアのインターネットサービスプロバイダーに対し、「Amazon Web Services」と「Google Cloud」のIPアドレス計180万件をブロックするよう命じた。
ラトビアに本拠を置く独立系ロシアニュースサイトのMeduzaによると、同庁は4月16日、ブラックリストにIPアドレスを追加し、Amazon Web ServicesのIPアドレス約80万件とGoogle CloudのIPアドレス100万件以上を遮断したという。
同庁は米ZDNetに送った声明の中で、「裁判所の決定に従うために、必要なあらゆる措置を講じており、今後もこうした措置を実施していく」と述べた。
翌17日、ロシア当局によって遮断されたIPアドレスの数が急増したようだ。ロシアのタブロイド紙Novaya Gazetaは、240万件に達したと報じている。Bleeping Computerは、ロシア当局がブラックリストに追加したIPアドレスのリストがGitHubに公開されているとした上で、現時点で1600万件ものIPアドレスがブロックされていると報じた。
一方、ロシアの通信社Interfaxによると、通信情報技術マスコミ監督庁が16日から17日にかけて、3回の分散型サービス拒否(DDoS)攻撃を受けたという。Interfaxは、同庁がTelegram遮断命令に従い、現在18件のサブネットをブロックしているとも報じている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス