Facebookの最高経営責任者(CEO)であるMark Zuckerberg氏による米議会公聴会での証言は、ハイテク業界史上最も印象に残る謝罪の1つになるものだ。
米国時間4月10日、上院司法委員会と商業科学運輸委員会の合同公聴会にZuckerberg氏が登場した。11日には下院エネルギー・商業委員会で証言する予定だ。
Zuckerberg氏は、14年前に開設された同ソーシャルネットワークにおける過去最大のスキャンダルに関する質問に答えているところだ。同氏は、政治家、投資家、広告主、そして22億人のFacebookユーザーに対し、Facebookを信頼してデータを託すことができると思ってもらいたいと考えている。
下院委員会公聴会に先立ち公表された証言草稿の中でZuckerberg氏は、「私の最優先事項は常に、人々をつなぎ、コミュニティーを築き、世界の絆を強めるというわれわれの社会的ミッションにあった」と述べ、「私がFacebookを運営する限り、広告主と開発者が優先されることは決してない」としていた。
サウスダコタ州選出のJohn Thune上院議員は公聴会開始にあたって、Facebookが受ける代償は大きいと述べ、Zuckerberg氏に対して「世界中が耳を傾けている」と語りかけた。
質問が始まると、Zuckerberg氏はまず、自身の会社の過ちを認めた。Facebookは「より広い範囲に及ぶ哲学的変革を進めている」と同氏は述べた。Facebookのポリシーがこれまで主に受け身で、そのコンテンツや投稿に関する苦情をユーザーに求めていたと述べ、それを変える必要があるとした。
議員らからの質問はほとんど、Cambridge Analyticaとロシア干渉という主要な議題に関するものだった。バーモント州選出のPatrick Leahy上院議員はZuckerberg氏に対し、Facebookは、Robert Mueller特別検察官の捜査に関連する召喚状を受けたことがあるかと尋ねた。Zuckerberg氏は最終的に、同社が同特別検察官に協力しており、同氏自身は事情聴取されていないと述べた。
議員らは、特に広告に関連して、ユーザーのデータのさまざまな行く末についてZuckerberg氏に尋ねた。
Zuckerberg氏は、「広告主が希望するターゲット層を当社に伝え、当社がマッチングする。広告主にデータを売ることはしていない」と述べ、「そのデータの所有者が変わることはなく、広告主の手に渡ることもない」とした。
同氏はまた、国外のユーザーやサードパーティーの開発者に不正な行為があったとしても、責任を負うのは同氏自身だと述べ、「私がFacebookを開設し、運営しているため、そこで起きたことの責任は私にある」「われわれに必要なすべての変更を実施するには少し時間がかかるが、私は必ずこれを正しくやり遂げるつもりだ」と語った。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
住環境に求められる「安心、安全、快適」
を可視化するための“ものさし”とは?
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス