シャープのマレーシアにおける販売・サービス会社であるSMSS(Sharp Malaysia Sales & Company Sdn. Bhd.)は、4月1日に、グループ会社であるSEM(Sharp Electroncs Malaysia Sdn. Bhd.)に事業移管するのにあわせて、3月28日に、マレーシアのThe Gardens Hotel, Mid Valleyで会見を行った。
シャープでは、海外事業を成長戦略の1つに位置づけ、その一環として、ASEANでの事業拡大を強化する一方、「1国1販社」を方針に掲げ、事業統合を進めている。
SMSSの社長である大山貞氏は、「ASEAN市場は、成長のポテンシャルが高く、これまでシャープの成長を牽引してきた市場である。とくに、マレーシアは、その地理的条件、経済成長、継続的な発展、そして生活水準の高さから、シャープにとって非常に重要な国だと認識している。マレーシアは、ASEANのなかで、シャープの事業拡大を牽引する役割が期待されており、その役割をさらに強化するためにマレーシア国内事業の統合を決定した」と会見で挨拶。「マレーシアにおける販売会社の事業統合は、効率的な事業構造の構築を実現するためのものであり、これにより、マレーシアにおけるシャープの事業を強化できる。SEMは、商品企画における迅速な意思決定や、市場にタイムリーに商品を届ける物流能力の向上を図ることができ、より効率的な組織になるとともに、統合による資本強化によって、事業拡大を図ることができる」とした。
今後、マレーシアにおけるシャープ製品の販売とサービス事業は、すべてSEMが担当することになる。
シャープの代表取締役社長である戴正呉氏は、「市場のポテンシャルや当社のリソースを勘案すると、海外市場の中でも、ASEAN市場が、最も力を発揮できる市場である」と発言。「これまで以上に挑戦的な目標を掲げ、事業を拡大していかなければならないと考えている。こうした考えのもと、より効率的な事業推進体制を実現するための構造改革はもとより、売上拡大への取り組みをさらに強化していく」と語っている。
マレーシアでの販売会社の統合のほか、シンガポールでは、デバイス販売会社のSESL(Sharp Electronics (Singapore) Pte., Ltd.)を、家電販売会社のSSC(Sharp Singapore Electronics Corporation Pte., Ltd.)に統合。タイでは、販売会社のSTCL(Sharp Thai Co., Ltd.)を連結子会社化し、今後、事業本部主導のもと、タイの市場ニーズに合わせた商品カテゴリやラインアップの拡充を進めていく。
一方で、SMSSの前身となるSRSSC ( Sharp Roxy Sales and Service Company (Malaysia) Sdn. Bhd.)が、1985年5月14日にマレーシアに設立されてから、今年で33周年を迎えることを記念して、「33周年キャンペーン」を実施することも発表した。
3月29日から4月30日までの33日間の期間中、マレーシアのユーザーは、すべてのシャープ正規ディーラーにおいて、テレビ、冷蔵庫、エアコンなどの対象商品を33%引きで購入できる。
さらにキャンペーン期間中、1000リンギット(RM)以上のシャープ商品を購入すると、ラッキーくじに参加できる『ラッキー33コンテスト』を実施。33人の当選者は、「60インチAndroid対応4Kテレビ」や「800L大型冷蔵庫」、「J-TECHインバーター搭載エアコンと加湿空気清浄機のセット」のいずれかを、33リンギット(約6000円)で購入する権利を得ることができる。
また、33周年キャンペーンにあわせて、マレーシア国内で、ロードショーを実施し、シャープ製品を直接訴求していくという。ロードショーは、3月30日から4月1日に、シャー・アラムで開催するのを皮切りに、4月29日まで各地で開催する予定だという。
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