アセントロボティクスは3月19日、2016年の創業以来初となる資金調達で、SBIインベストメントや複数の個人投資家から約11億円の資金を調達したと発表した。
同社は、 日本の道路環境で完全自動運転を実現させるソフトウェアの開発に取り組んでおり、今回の資金調達によって公路での自動運転の実証実験の実現やAIの研究開発を加速させるとしている。また、実証実験に向けて、最新のLiDAR、カメラなどのセンサ、サーバを備えた自動車を複数台構築する。実証実験では、データの収集とソフトウェアのフレームワークとなるロボットAI教育環境「ATLAS」の検証を行うという。
ATLASは、AIエージェントの開発・教育を行うための独自フレームワーク。シミュレーターベースで学習が可能なため、膨大な実データを必要とせず、スピードやコストの観点で優位性があるとのこと。また、AIがタスクの意図を獲得できるワンショットラーニングや効率的な模倣学習などを実現しており、未知の物体や道路環境にも対応可能なシステムとして構築を進めているという。
ATLASを活用した同社の完全自動運転は、3次元の高精細地図を必要とせず、初めての場所や地域、どのような状況下でも、周辺を検知するセンサのデータを基に状況を総合的に判断しながら走行できるとしている。
同社では2020年までに、狭くて人通りが多い日本の道路環境でも走行可能な、特定条件下での自動運転ではない完全自動運転の実現を目指すという。さらに、法規制や市場の受け入れ環境に合わせ、部分的な機能を順次リリースし、OEMにハイレベルなソフトウェアを提供するとしている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス