アップル製スマートフォン「iPhone X」の画面上部には、インカメラ(正面カメラ)や各種センサが組み込まれているため、画像表示エリアとして使えない「ノッチ」が生じてしまっている。画面をできるだけ広く、ベゼルをできるだけ狭くしつつカメラを搭載するアイデアとして、例えば中国のVivoはカメラがボディ上部からポップアップして現れるコンセプトモデル「Apex」を発表した。
当のアップルもノッチを邪魔な存在だと考えているらしく、画面下にセンサなどを入れてしまう技術を考案。この技術を米国特許商標庁(USPTO)へ出願したところ、米国時間3月8日に「ELECTRONIC DEVICES HAVING DISPLAYS WITH OPENINGS」(公開特許番号「US 2018/0069060 A1」)として公開された。出願日は2017年11月14日。
この特許は、画面に開口部を設け、この“穴”を通して画面の下にあるデバイスが何らかの信号を画面越しに外部とやり取りできるようにする技術、を説明したもの。穴といっても、文字通りの穴を開けるわけではない。画面の表示素子を設けず、やり取りする信号の性質に応じて適切なタイプの開口部を作る。
例えば、カメラや光センサなどを画面の下に入れるのならば開口部は光を通し、マイクやスピーカならば音を通す、といった具合だ。開口部の大きさや数、配置パターンなどを工夫すれば、ノッチのような画像表示できないエリアを設けることなく、センサなどのデバイスを画面の下に配置できるだろう。
アップルは、配置するデバイスの例としてカメラやスピーカ以外にも、光を利用する近接センサやタッチセンサ、アンテナ、ステータス表示ライト、補助ディスプレイなどを挙げている。
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