AmazonがRingの買収に合意したことが、米国時間2月27日に報じられた。Reutersによると、買収総額は10億ドル(約1060億円)以上とみられる。
Ringは、モーションセンサと動画ストリーミング機能を備えたスマートドアベルシステム「Video Doorbell」を手掛けている。
Video Doorbellをスマートフォンやタブレットと接続しておくと、玄関のドアの外に誰かが来ると通知が届き、ユーザーはアプリを通じて訪問者と直接対面せずに話ができる。外出先でも、モーションセンサの通知とライブストリーミング機能により、いつでも訪問者を確認できる。
Video Doorbellは便利なだけでなく、使ってみるとなかなか楽しい。Ringはスマートドアベル市場の主力企業の1社であり、Amazonが買収したことにはうなずける。
純粋なeコマースサービスとしてスタートしたAmazonは、「Amazon Echo」の導入でスマートホームおよびIoT業界に大きな一歩を踏み出した。その前に同社は、タブレットや「Fire TV」などのモバイル端末で下地を作っていた。
Echoがそれらの端末を接続し、照明器具の「Philips Hue」やリモート電源スイッチの「WeMo」、スピーカのSonosなど、他のIoTおよびスマートホーム製品への対応を拡大する中、スマートドアベルを買収し、対応製品に加えることは順当なステップにみえる。
だが、同社には既に「Amazon Key」というスマートドアシステムがある。これは、配達人が留守宅内に荷物を届けることを許可するセキュリティシステムだ。配達人がドアの前に立って認証されると、ライブカメラが起動してドアがリモートで解錠される(最近このシステムに脆弱性が見つかったが、修正された)。
ではなぜ、後戻りにもみえる買収をするのだろうか?
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」