米連邦通信委員会(FCC)の「ネット中立性」規則は、あと2カ月で廃止される。FCCは、規則撤廃に向けた最終段階に入った。
数十の団体が規則撤廃に異議を申し立てる訴訟を起こすとみられており、民主党はFCCの決定を覆そうとするだろう。
FCCは米国時間2月22日、連邦官報に規則撤廃の最終通知を公示した。規則が撤廃されるまで60日間のカウントダウンが始まる。規則撤廃の発効日は4月23日だ。FCCは2017年12月14日に投票の結果、規則撤廃を承認している。
連邦官報における規則撤廃の公示は、規則変更に対する異議申し立てのカウントダウンが始まる意味合いがあるので、手続き上の重要な節目となる。規則撤廃の取り消しを求める訴訟は、規則が公示されるとすぐに起こせる。いくつかのネット中立性支持団体と20州以上の検事総長は、すでに裁判所に申し立てを行っているが、連邦官報での公示後10日以内に再び訴状を提出しなければならなくなる。
規則廃止命令の公示により、米議会がFCCの決定を無効にできる法案を可決する期限についても、カウントダウンが始まる。議会審査法(CRA)に基づき、議会が廃止を覆して規則を維持する決議案を可決するのに60日間の猶予が与えられる。民主党は、共和党のSusan Collins上院議員(メイン州選出)が支持を約束しているので、上院で50票を確保していると述べている。
上院で決議案を可決するにはあと1票あればいい。だが上院を通過したとしても、さらにハードルが高いとみられる下院を通過する必要がある。そのうえ、下院を通過したとしても、Donald Trump大統領が拒否権を持っている。
ニュージャージー州やモンタナ州、ニューヨーク州など数州は、独自のネット中立性政策を打ち出そうとしている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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